第353号 2020.4.21発行
「小林よしのりライジング」
『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。
毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが現代社会を鋭く分析「トンデモ見聞録」や小説「わたくしのひとたち」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行)
【今週のお知らせ】
※「ゴーマニズム宣言」…2018年にノーベル生理学・医学賞を受賞した、医学者で京都大学特別教授の本庶佑氏が4月6日、「京都大学大学院医学研究科 免疫ゲノム医学」のホームページで新型コロナウイルス対策についての「緊急提言」を行った。メディアもこれに注目し、本庶氏はワイドショーに生出演してこの「緊急提言」について語り、現状に対する警告を発した。ところが、言っていることがどうにもシッチャカメッチャカで、たちまち当ライジングのコメント欄でもツッコミを入れられる有様となってしまった。ノーベル賞をもらった人が正しいことを言うとは限らない。形骸化した権威に、誰も「王様は裸だ」と言えないのは、恐ろしいことである!
※泉美木蘭の「トンデモ見聞録」…日本感染症学会と日本感染環境学会は、医療現場の混乱を回避するために、軽症の患者に対しては基本的にPCR検査を推奨しないこと、重症患者の治療に特化することを提言した。日本は国内外から「PCR検査数が少なすぎる!」と言われ続けてきたが、実は「PCR検査が足りていない」のではなく、「日本はまず初めにCTで診断しているから、むやみやたらとPCR検査をせずに済んでいた」というのが正しいのだ。今回は「日本型コロナ診療」の強みの一つである「CT検査」について注目してみよう!
※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」!日本国憲法に緊急事態条項はないけれど、今回の非常事態宣言とは別問題なの?さいたまスーパーアリーナで興行されたK1について感染者は出なかった?それとも隠ぺいしてる?専門家が悲観的なのは、常に最悪の事態を考慮しているからでは?日本は今回のコロナ騒動でグローバリズムから脱却できる?東野圭吾氏が著作を電子書籍で配信することにした件をどう思う?…等々、よしりんの回答や如何に!?
【今週の目次】
1. ゴーマニズム宣言・第369回「本庶佑・権威といえども専門外は素人」
2. しゃべらせてクリ!・第310回「ぽっくん完全活動自粛!泣かれても布団から出ましぇん!の巻〈前編〉」
3. 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第163回「PCR信者に知らせたい“CT大国”日本の肺炎診療」
4. Q&Aコーナー
5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど)
6. 編集後記
第369回「本庶佑・権威といえども専門外は素人」 わしはずっと「権威主義」と戦ってきたが、その一方で本物の権威は存在していてほしいという思いも常に持っている。
だからこそ、権威のある人が自分で自分の権威を傷つけるようなことをやっていたら、本当に残念だと思うのである。
2018年にノーベル生理学・医学賞を受賞した、医学者で京都大学特別教授の本庶佑氏が4月6日、「京都大学大学院医学研究科 免疫ゲノム医学」のホームページで新型コロナウイルス対策についての「緊急提言」を行った。
メディアもこれに注目し、本庶氏は11日の日本テレビ系「ウェークアップ!ぷらす」や16日のテレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」に生出演してこの「緊急提言」について語り、現状に対する警告を発した。
特に「羽鳥慎一モーニングショー」では、連日手段を択ばずコロナの恐怖を煽りまくって視聴率を爆上げしている玉川徹や岡田晴恵と、完全に歩調を合わせた形となっていた。
ところが、言っていることがどうにもシッチャカメッチャカで、たちまち当ライジングのコメント欄でもツッコミを入れられる有様となってしまった。
しかしテレビを通さず、本庶氏が自らのホームページに発表した「緊急提言」自体を見れば、実は真っ当なことも言っているのではないか?
そんな僅かな望みを賭けて、本庶氏の提言そのものを見てみた。
提言はPowerPoint プレゼンテーションで作成されており、まず3つの提言が総論として示される。
提言の3については、「野戦病院での戦い」というのがちょっと意味不明だが、まあいい。問題は1と2だ。
本庶氏は、現状をこう表現する。
コロナ禍を戦争に例えたがる人は多いが、例えが適切だったためしがない。
そもそも「戦争は長期戦」と言いながら「先手必勝」と言っており、先手必勝なら「短期決戦」のはずで、何が言いたいのかわからない。
続けて本庶氏は、今の戦いの分岐点は「医療崩壊を防げるかどうか」だと唱えている。それは賛成なのだが、問題はその次だ。
テレビでは「スパイ」を「忍者」に言い換えていたが、おそらくさすがに表現がキツイから変えてくれと、テレビの側が要求したのだろう。
そしてその次に、見過ごせないことを言っている。
要するに本庶氏は、毒をもらった「敵」をあぶり出すためにPCR検査を徹底的にせよと提言しているのだ。
つまり感染者を「敵」だと思っているのである。
これは、危険な考え方だと言わざるを得ない。
木村もりよ氏は、PCR検査が「犯人捜し」になることを非常に危惧していたが、本庶氏はむしろ「犯人捜しを徹底的にせよ」と言っているのだ。
そしてその上で本庶氏は、1か月間の完全な外出自粛を提言している。
1か月間誰も一歩も外に出ないなんて、社会・経済的にできるわけがない。
だがそれでも本庶氏は、こう主張するのである。
コメント
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すみません。生放送は明日でした。勘違いしてました。
(ID:10020626)
前回の「おどれら正気か?」を観まして凄く嬉しかった点がありました。
それは、お2人が年齢別感染者数のグラフの80歳代以上の所を指して
「これだけしか死んでいない」という様な事を述べていた点です。
「コロナは高齢者には強力である」が定説的に語られますが
私はこれに違和感がありまして。
※この場合の高齢者の定義は70歳以上とさせて頂きます。
確かに高齢者のコロナ致死率は高いのですが、
それは感染者数が少ないからではないでしょうか
感染者数を見ますと、70歳代と80歳代以上に比べて
20~60歳代の各年代別感染者数は70歳代と80歳代以上と比べて約1.6倍以上です。
※80歳代以上の感染者数約1300人に対し、30歳代は約1.6倍の約2080人という感じです。
「町中を高齢者がウロウロしているという」という
さも町中は高齢者だらけの様に思える自粛警察等の報告が
真実だとすれば、コロナは高齢者には感染しにくいのか?
そもそも高齢者は動くのしんどいんですから
高齢者全体で見れば、そんなに動き回らないと思います。
現に高齢者の病院来訪者はコロナを恐れて激減していますし。
ここ何年かの日本国内の死亡者数を見てみますと
高齢者が占める割合が約80%です。
※凄く雑多に人数で表してみますと、年間死亡者数約130万人の内
80%に当たる約104万人が高齢者の死亡人数となります。
で、コロナの年齢別死亡者を見てみますと高齢者の占める割合が約80%です。
割合は全体死亡者数とほぼ同じです。
言う程、コロナの特別感って…あります?
他の病気や怪我と比べてコロナの致死率って特別高いのでしょうか?
ウチの母親も80歳代で元気ですが「そんな事で!」と思う位の事で
骨が折れたりするので、高齢者といううのは見た目以上に
身体が弱いものだと思います。
・5月1日現在の日本国内コロナ死亡者数は432人。
・432人の80%は約345人。
・発生から約4ヶ月として、345人を4ヶ月で割ると
1か月当たりの高齢者死亡者数は約86人。
・果たしてこの死亡者数で例年の死亡者数に上乗せになるほどの影響力があるのでしょうか?
※今年はコロナ対策による手洗いうがい習慣が増えた影響でインフルエンザ等での
死亡者数が激減しています。
※ちなみにインフルエンザは2019年2月だけで約2000人の死亡者が出ています。
コロナって本当に単なる風邪なのでは?
(ID:19958019)
兵庫県、ついに感染者0人。
なのに緊急事態宣言継続。今0人ということは、理屈ではあと14日間は増加傾向にはならないということですよね。
全国的にも東京、大阪、北海道以外は3人以下。なのに経済は停止させたまま。これは思考が停止したままだからですね。
首都圏、関西圏から遠い進学校は、絶対に口には出さないでしょうが、「今こそ、ライバル校に差をつけるとき」と思って気合が入っているでしょう。早く学校再開させろと。再開すれば、首都圏の進学校も黙っているわけがない。何となく、自分の欲望のことだけ考えて、生きている人の気持ちがしれません。