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第445号 2022.8.23発行

「小林よしのりライジング」
『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。
毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが現代社会を鋭く分析「トンデモ見聞録」や小説「わたくしのひとたち」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行)

【今週のお知らせ】
※「ゴーマニズム宣言」…皇統の男系派に対する「論破祭り」が、ものすごい盛り上がりとなっている。男系固執派は数がいるように見えても、誰も自分の頭では考えておらず、同じ紋切り型の言葉を全員で繰り返しているだけなのに対して、女系公認派はそれぞれが自分の頭で考え、それぞれ自分の言葉で論破している。とても頼もしいことだ。そしてもうひとつ、「論破祭り」によって男系派の驚くべき実態が次々と晒されるようになったのも、非常に意義のあることだ。中でも特に重大な問題が「統一教会」との関係で、驚くべきことに、男系派の主な論客はみんな統一教会系の団体で講演をしていたことが明らかにされた。なぜ「自虐史観」を利用する反日団体の統一協会と、いわゆる自称保守派がズブズブの関係になっているのだろうか?
※泉美木蘭の「トンデモ見聞録」…右派男系固執カルト論客たちが、統一協会系の新聞・世界日報で対談や座談会を行ったり、新聞の会員組織「世日クラブ」で講和を行ったりと、“ズブズブベッタリ”の関係であることが明らかになった。世界日報と関わりを持っていた人間たちは、「統一協会と世界日報の関係は昔のこと」「旧統一協会とは別法人で特定団体の機関紙ではない」等と火消しに走っている。そこで今回は世界日報と統一協会の関係を徹底調査!!
※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」…コロナに続きウクライナ侵略戦争でも、リベラル知識人にガッカリさせられるのは何故?駄菓子とかんしゃく玉を間違えるとかある!?統一協会が国家の中枢にまで入り込んでいたのは、敵の策略が巧妙だったのか、日本の堕落の顛末かどっち?漫画家として初めてのヒットを出した時と二度目のヒットを出した時、どちらが嬉しかった?結果的に統一協会問題を再浮上させた山上徹也は「英雄」ということになる?東京五輪の金銭スキャンダルが次々に暴かれていることをどう見る?…等々、よしりんの回答や如何に!?


【今週の目次】
1. ゴーマニズム宣言・第474回「よーしゃなき【論破祭り】」
2. しゃべらせてクリ!・第401回「ぽっくん涙の土下座! これもそれもあれもどれも赦してクリ~!の巻【後編】」
3. 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第268回「世界日報と統一協会の深い関係」
4. Q&Aコーナー
5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど)
6. 編集後記




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第474回「よーしゃなき【論破祭り】」

 皇統の男系派に対する「論破祭り」が、ものすごい盛り上がりとなっている。
 8月12日、『男系固執派の「論破祭り」をせよ!』と題してわしが書いたブログがその出発点で、ここにその理念が凝縮されているので、改めて全文掲載しておこう。

8月7日放送の「そこまで言って委員会NP」の議論内容を「論破祭り」せよという指令を総合Pに出した。

笹さんにも言っておいたが、とことん「論破祭り」をやってくれ!

実名を出して論破するんだ。倉田真由美、山口真由なども容赦せずにガンガンやってほしい。

我々は今まで「常識と論理」で戦おうとしてきた。
それで何が変わった?
男系固執派には「常識と論理」がないが、「狂気」がある。
女系公認派には「常識と論理」があるが、「狂気」がない。
そこがダメなんだ!

戦いは常識ある一般国民とではない。
敵は一部の男系固執派なのだ。

メーリスでも論破祭りをせよ!
「愛子天皇サイト」でも論破祭りせよ!
『小林よしのりライジング』でも論破祭りする。
笹幸恵さんはブログで論破祭り、泉美木蘭さんと「淑女我報」で論破祭りせよ!
答えがいくらでも重なってもいい。
人によってどうせ語り口は違うんだ。
大衆に届く簡潔な解答の方がいい。

これを「東海ゴー宣道場」につなげる。
「論破祭り」「論破祭り」「論破祭り」「論破祭り」だ!

 男系派はどんな人間であろうと、どんなデタラメな意見だろうと発言をしているから、全体としては「マイノリティー」にすぎないはずなのに、非常に「ノイジー」な存在となっている。
 それに対して我々は、皇室に関わることなのだから節度をもって行動しようという意識があったものだから、「マジョリティー」であるにもかかわらず、「サイレント」な状態になっていた。
 それでゴー宣道場では高森明勅氏が「サイレント・マジョリティー」から「ボーカル・マジョリティー」になろうと呼びかけ、昨年の衆院選や先月の参院選の選挙期間中には、候補者に対して「愛子天皇をお願いします!」と陳情する運動が、前例のない規模で行われた。
 それは確かに意義があっただろうが、しかしこれもまた非常に節度を保った範囲内の運動であり、しかも今後2年以上は国政選挙も行われない。
 ノイジー・マイノリティーの男系派に打ち勝つには、ここでもうひとつ殻を破る必要があったのである。

 これまで女系公認派は、表立って発言して男系派と戦う人が高森明勅氏とわしくらいしかいない。「多勢に無勢」という思いをしていた。
 だからこそ、「オドレら正気か?」の小規模の「巡業」を増やして、論客として戦える人材を発掘していくしかないとわしは考えていた。
 ところが、「狂気」を解放して男系派を論破せよとブログで呼びかけただけで、これほどの動きが起こるとは思ってもみなかった。
 みんな常識と節度を保って発言を控えていただけで、本当は男系派の暴論・珍論の数々に反論したくてうずうずしていたようだ。
 そしていざ反論を開始してみたら、みんなそれぞれに勉強していたから、たちまち男系派を圧倒し始めてしまったのだ。
 男系固執派は数がいるように見えても、誰も自分の頭では考えておらず、同じ紋切り型の言葉を全員で繰り返しているだけなのに対して、女系公認派はそれぞれが自分の頭で考え、それぞれ自分の言葉で論破している。
 わしは一夜にして幾万の味方を得たような気分だった。

 そしてもうひとつ、「論破祭り」によって男系派の驚くべき実態が次々と晒されるようになったのも、非常に意義のあることだ。
 中でも特に重大な問題が「統一教会」との関係で、驚くべきことに、男系派の主な論客はみんな統一教会系の団体で講演をしていたことが明らかにされた。新田均、櫻井よしこ、八木秀次、中西輝政、大原康男、竹内久美子、小川榮太郎、渡部昇一、そしてもちろん、竹田恒泰もだ。そして、保守系と言われる論壇誌も揃って統一協会の広告塔になっていた。
 それだったら「保守派」がみんな男尊女卑になっていたのは当然だといえる。統一協会の教義が男尊女卑そのものなのだから。
 統一協会の教義では、韓国が「アダム国」、日本が「エバ国」で、エバの日本はひたすらアダム・韓国に仕え、お金を貢がなければならないことになっている。
 そして「合同結婚式」では、日本人の女は韓国人の一番劣等な男に嫁がされて、奴隷のような扱いをされているのだ。