第286号 2018.9.25発行
「小林よしのりライジング」
『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。
毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが現代社会を鋭く分析「トンデモ見聞録」や小説「わたくしの人たち」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行)
【今週のお知らせ】
※「泉美木蘭のトンデモ見聞録」…前回、国家理念として「男女平等・人権尊重・個人尊重」を掲げるイデオロギー国家・スウェーデンについて書いた。今回はその第二弾。スウェーデンでは、《宗教》と《男女平等》の対立が何度も繰り返されている。スウェーデンだけではなく「男女平等」を掲げるヨーロッパ各地で、まさに「原理主義の対立」が起き、日本人の想像をはるかに超えた「不寛容さ」がまかり通っているのだ。これでも「外国はすごい!」と言えるだろうか?
※「ゴーマニズム宣言」…「コンテンツ」という言葉が当たり前に使われるようになったのは、いつ頃からのことだろうか。はっきり覚えてはいないが、ネットメディアが普及してからであることは間違いない。そもそもクリエイターが心血を注いだ「作品」をただの「コンテンツ」と言って良いのだろうか?そして“日本のコンテンツを海外展開する”クールジャパン機構の実態とは?
※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」!木戸孝允をどう評価している?国産車の中で乗ってみたい車はある?屋外全面禁煙を求める動きは行き過ぎでは?先生はいつ頃までLGBTに偏見があった?「文藝評論家」って偉いの?美空ひばりの死は「昭和の終わりの象徴」といわれるけど、平成はどうなる?…等々、よしりんの回答や如何に!?
【今週の目次】
1. 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第98回「男女平等原理主義と不寛容」
2. ゴーマニズム宣言・第294回「コンテンツは作品じゃない」
3. しゃべらせてクリ!・第243回「ぽっくん、貝になりましゅたの巻〈後編〉」
4. Q&Aコーナー
5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど)
6. 編集後記
第98回「男女平等原理主義と不寛容」
前回、国家理念として「男女平等・人権尊重・個人尊重」を掲げるイデオロギー国家・スウェーデンについて書いた。今回はその補足的な第二弾だ。
戦後の復興需要に乗って経済発展するために、社会民主党がその理念である「男女平等」「女性の家庭からの解放」を急激に促進させ、女性を労働力として駆り出したスウェーデン。
それまでは夫婦分業が成立し、妻は家事と育児を担当するのが普通だったが、イデオロギー注入によって「専業主婦は家庭の奴隷」「家事労働など『生産性』がない」と解釈されるようになり、現在も専業主婦は、日本で言う「ヒモ」と同等とみなされている。
スウェーデンのある大学生が、100歳をこえた老人に「おじいさんの一生で何がもっとも重要な変化でした?」と尋ねたところ、「家庭の崩壊だよ」と答えたという。きっと「戦争」か、テレビやパソコンなどの「技術の発展」なんかについて話してもらえるだろうと期待したのに、高度経済成長期のスウェーデン人が体験したもっとも大きな出来事は、男女平等イデオロギーによる家庭崩壊だったのだ。
***
さて、スウェーデンの「女性の地位の向上」の歴史を並べてみると、日本が江戸幕府第12代将軍・徳川家慶の時代にはもう「財産相続権の男女平等」が認められていたのだから、「日本は遅れてる。外国はすごい!」と言いたい人にとっては好材料となりそうだ。
●スウェーデンの《男女平等》の歴史●
1845年 財産相続権の男女平等1846年 女性に一定の分野で就労が認められる1864年 男性が妻に体罰を加える権利を失う1873年 大学への入学自由(神学、法学を除く)1919年 女性選挙権および被選挙権1921年 女性議員の誕生1935年 男女平等の国民年金導入1947年 女性閣僚の誕生1958年 女性牧師の誕生1974年 7カ月間の育児休暇を両親に付与1975年 女性の自由意思による堕胎1980年 男女平等法成立、職場での性差別は違法に1982年 私的場所での女性虐待がすべて起訴の対象に1992年 雇用機会均等法2009年 男女平等オンブズマン制定
最後の「男女平等オンブズマン」とは、職場や学校などで差別を受けた際に駆け込むところで、代わりに是正勧告をしたり、裁判の補助をしてくれる監視機関のようなものだ。日本でいう労働基準監督署の役割に近い。
日本にも市民オンブズマン組織が行政の不正を監視しているが、「オンブズマン」は「代理人」という意味のスウェーデン語である。男女平等のほかにも、人種差別、障害者、性的指向などの差別オンブズマンが存在する。
●男女平等イデオロギーとイスラム教
スウェーデンでは、《宗教》と《男女平等》の対立が何度も繰り返されている。
「人権尊重」の国家理念上、スウェーデン政府は移民を積極的に受け入れ、差別なく国民と同等の福祉と社会保障を適用するべく支援を行ってきたが、財政的にかなりの無理があるようだ。また、一般のスウェーデン国民のなかには、自分たちと同じゲルマン民族ならまだしも、まったく異文化の移民までなぜ「国民の家」(詳細は前号を参照のこと)に入れなければならないのかという感情があるという。
最近も「女性蔑視のイスラム圏からの移民を、男女平等の我が国スウェーデンに受け入れていいのか?」というジレンマが新聞で報じられていた。
今年は、こんな裁判もあった。
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コメント
SPAを読みました。
息を5秒ほど止めて見ましたが、女の方が良いです。
ところで、最近は髪が薄くなってしまい、育毛剤を使っている上に、シャンプーはするけどトリートメントはしていないクリリンです。
今週のFLASHには傷つきました。傷ついた心で今日も育毛剤を頭にぬりぬりするのです。
ついでにカレーせんべい氏の(No80)、髪も無いのに怒髪天は笑った。
あんたの勝ちだ。
励ましのお便りを期待したのに、
そこはかとなくディスられてるのは、
気のせいだろうか?(笑)
今週発売のFLASH【よしりん辻説法】は面白くて、深い!必見です\(^o^)/
育毛剤は心の塗り薬。
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(ID:30912088)
水木イチ郎Z〜っ
配信ありがとうございます!
季節の変わり目です。
皆さま健康にはくれぐれもご留意ください。