M.O のコメント

今週も配信ありがとうございます。
是枝監督に関する記事は、私も紙版の毎日新聞で読みました。
言われてみれば、「コンテンツ」などという軽い表現を何にでも用いるべきではない、とあらためて気付かされました。
是枝監督はご自身で脚本を書かれますし、『海街diary』以外は全てオリジナル作品(『誰も知らない』『万引き家族』は実際の事件をモデルにしているそうですが)ですから、それを「コンテンツ」扱いされては憤りを感じるのももっともです。
ちなみに是枝監督は、政府のクールジャパン戦略にも疑義を呈しておられました。
数千万単位の予算をかけて、プロモーション活動を行うぐらいならば(熊本地震前ですが、くまモンを海外の映画祭に派遣したこともあったそうです)、若手の監督に一千万程度の予算を配布してカンヌを狙える作品を製作させた方が、日本映画の質の向上に繋がる、とおっしゃってました。
もっともこの発言は、小説や漫画、アニメの実写化が蔓延している状況を憂うものでもありましたが。
恐らく、我々「鑑賞する側」の感性の劣化も、「コンテンツ」という表現が飛び交う状況の一因にもなっているのでしょうね。

先生が書かれた次の文章を読んで、涙が出そうになりました。
>>
新品の『おぼっちゃまくん』の本を買い与えれば、出版社の利益になるし、それで増刷されればわしにも印税が入るけれども、ずっと昔に買った本を読んでいるのだから、商業的には1円も稼ぎ出していない。
しかし、親が読んでボロボロになった本を、子供が夢中になって読んで、さらにボロボロにしているということの方が、わしにとってはずっと嬉しい。
わしが描いたものが、家族の共有体験になり、次世代の心に伝わっている。

No.22 75ヶ月前

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