米国で今、民主主義が機能しているかの議論が盛んに行われているようである。国民全体のシステムではなく、富める者、金融界その利益を追求するシステムになってしまっているとの懸念である。下記はHas democracy had its day? by Mark Mazower、Prospectの主要点である。
・約一世紀前、ウイルソン大統領は「世界を民主主義のために安全にする(“safe for democracy.”)」と言って第一次大戦に参加した。しかし民主主義が正確に何を意味するかには簡単な答えがない。自己管理型国家なのか、戦争屋のためのベイルなのか。スターリンは人民民主主義を言い、ナチは反議会主義的バージョンを持っていた。
・ギリシアのバージョンもある。
・米国の独立宣言や憲法に民主主義の言葉はない。植民地時代のアメリカでは民主主義にほとんど遭遇しない。
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コメント
私は学者じゃないから整然と言えないけど、権力=暴力だと思っています。その暴力にお金がついてくる。或いはお金が自分いふさわしい暴力を求めるという状態に過去も今もあると思います。更に悪いことに、そのお金が金貸しの信用創造程度に収まっていたらまだ良いいのですが、権力つまり政府=暴力が輪転機でもってお金を印刷するようになって、全ての機関、概念、思想、科学までを買収してしまっています。米国や日本やヨーロッパ諸国やロシア、中国までその状態は同じではないかと推測しています。
米国を例にとると、リーマンショックの後始末の仕方を見てると良く分かります。ウオール街に元凶があったのですが、結局、ウオール街の言いなりです。米国とそれに追随する諸国はウオール街の支配下にあります。ウオール街の支配者にとってMOBやPROLEは飼われた羊の集団みたいなものでしょう。米政府までも支配しているわけですから。
日本はもっとひどい。原発操業から粉飾でもって創造される資金が政府を支配下におき、大学の科学精神までも恣意的に歪曲させる力を発揮しました。そして今、ものすごい腕力で原発操業を取り戻そうとしています。日本のMOBやPROLEも完全に買収されてしまっています。
それでも米国は日本に比べてまだ健全です。ジョセフ・ステイグリッツとかが本を書き話題になるし、過去には、公然とイスラエル・ロビー批判を展開する学者がいて、そういった本を堂々と出版する出版社があったりしている訳です。日本は今から腐りきった大学を立て直さなければいけないし、権力のプロパガンダ機関になりきったマスコミに猛省を促さなければならないし、それから官僚の公僕化をも図らねばなりません。やらねばならないことが多すぎて、従って、願わくば、一旦自然崩壊してということになるわけです。今はとにかく自然崩壊した後の再生の理念を作る時期だと思うのです。さもなければ、1945年の”敗北を抱きしめた”ことの繰り返しになると思うのです。
>>7
フレデイ タン氏の国籍はどちら?
>>8
国籍は勿論日本です。フレデイは代々木ハイツで英語を教えてくれた米軍人の奥さんがつけてくれました。タンは私が独身で赴任したシンガポールでとても親切にしてくれた中国系シンガポール人の姓ですが、使わさせていただいてます。
(ID:32175174)
民主主義は歴史上かつて一度たりとも国民全体の意見を反映するものであった事はない。
古代ローマのアゴラにおいて政治論の中心にいたのは有資格の市民だけであり、奴隷の発言は無視された。
英国におこった近代民主主義において、民主主義の実践者として王に対抗したのは貴族と地主、富裕な土地持ちの農民、商人だけであり、小作人や都市の下積み市民には代表を選ぶ権利すらなかった。
さらに、その英国に謀反を起こし、やがって独立を果たした北米大陸の植民地においても、投票権は国民全体ではなかった。
今のように、ほとんどの国民に投票権が認められたのは20世紀以降である。全国民に投票権を与えれもうまく機能するかどうかという問いに対する答えは歴史には見つからない。国民の大多数は、社会全体を見渡し、合理的な結論(たとえば原発は是か非か、軍備は必要か不要かなどの答え)を導くための知識もほとんど持っていない。そんな状態でどうして民主主義が働くと思うのか。不思議である。