中国防空識別圏の設置に関する私の見解は次の2点に収斂する。

   尖閣諸島において日中の緊張が続く中、日中双方は緊張を高める動きを抑制すべきである。特に軍事面での行動は慎重にすべきである、

   不測の事態を避けるため、双方の連絡は密にすべきである。

 中国の今次行動はこの流れに合わないものであり、望ましい行動ではない。

 こうした中、米国研究所Center for Strategic and International Studies(戦略国際問題研究所)のマイケル・グリーンが「中国防空識別圏への5つの問いに答える(5 Critical Questions About China's Air Defense Zone, Answered)」との論評を掲げているので要旨を記載する。

1:日米はどう対応したか

 ケリー国務長官、およびヘーゲル国防長官は各々懸念を表明する声明を出した