孫崎享のつぶやき

クロッカー米国元大使の見解。「パレスチナ側の指導者の殺害はゲリラ活動の終焉には向かわず、今後も何十年もゲリラ活動は続くであろう。敗北したかどうかは行為者たちの心の問題。ハマスも、ヒズボラもイランもイスラエルの攻撃で敗北したとは思わず、戦いを続ける。イスラエルは誤解している」

2024/10/21 06:46 投稿

コメント:8

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「彼らは自分たちの最近の歴史を忘れている」:なぜイスラエルは平和に向けて動かないのか米国大使ライアン・クロッカーは、ハマスの指導者ヤヒヤ・シンワール氏の死後、最も恐れているのはイスラエルの自信過剰だと語る。マイケル・ハーシュ著Former U.S. Ambassador Ryan Crocker says what he most fears is Israeli overconfidence following the death of Hamas leader Yahya Sinwar. By Michael Hirsh
今週のハマスの指導者シンワル氏の殺害は、イスラエル人人質の解放と停戦につながる可能性のある糸口となる可能性があるが、歴史はイスラエルとその敵がこれを受け入れないことを示唆している。それが中東への深い理解から「アメリカのアラビアのロレンス」と呼ばれるベテラン外交官ライ

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コメント

最初に念の為書いておくが、わたしは10.7以降いままでのできごとについては、イスラエルを応援してないし、
イスラエルの国際法違反は強く批難する立場だ。

さて、クロッカー元大使は、イスラエルの自信過剰を危惧するという文脈での発言だから別に大使に反対するわけではない。
しかし、わたしが観察する限りでは、「敗北したかどうかは行為者たちの心の問題」というのは、
どこよりもイスラエルにこそあてはまる。

イスラエルは敗北を認めれば、国がなくなるばかりか、何百万人もが虐殺・民族浄化の危機に直面する。
このことは、いまイスラエル国内で反政府デモをしているイスラエル人ひとりひとりにも、心の底にはあることだろう。

一方、イランは、ものすごい敗北をすれば、アゼルバイジャンあたりに領土を切り取られる未来もありうるが、
単に体制がかわる程度なら、イランは変わらずイランであり続けられる。そして、よく見ていればわかるが、
イランには現体制を快くおもっていないイラン人も多い。

大方の見方・ヒトビトの見方とは異なるのだろうが、わたしは、イスラエルにはイランに対する「勝利計画」があり、
バイデン政権がそれを必死に止めていると見ている。それは「第三次世界大戦」との絡みが理由だが、イスラエルにとっては、
ウクライナがどうなろうが、極東がどうなろうが、究極的にはどうでもいいことだろう。そして、案外そういう考えは、
「トランプ大統領」とは相性がいいかもしれない。

もしイランが敗北して体制がかわれば、ヒズボラ等はどうなるだろうか。たしかに「敗北したかどうかは行為者たちの心の問題」
だけれど、武器はなくなり、闘争心は消え入る寸前になるだろう。

それだけでは終わらない。たとえばレバノンにいるパレスチナ人が、イランの後見がなくなった場合、どういう運命になるか。
イランによって国を好き勝手にされたレバノンの非ヒズボラ勢力が、イランの手先であったパレスチナ人をどう扱うか。
案外、大虐殺からパレスチナ人を守るのは、今度はイスラエルになりかねないという未来が数年後にはあるかもしれない。

そもそもアラブですらないイランがアラブに自分の「支店」を出して好き勝手にしているのを、アラブの国々はどうみているのか。
「ベーテー打倒」の練習問題くらいにしか中東問題を見ていないと、こういう想像力には縁がないだろう。

No.6 4週間前

>>6
>イスラエルは敗北を認めれば、国がなくなるばかりか、何百万人もが虐殺・民族浄化の危機に直面する。

①イスラエルは単独では戦争を維持できない。アメリカ帝国らが支援しているから、虐殺し放題な異常な軍事力行使をしている。

②アブラハム合意は崩壊した。今、中東で孤立しているのはイスラエルである。

③イスラム協力機構も、アラブ連盟も、ガザ即時停戦とニ国家解決を求めている。ヒズボラもガザ停戦を条件に、停戦受け入れの姿勢だ。

④イスラエルは大イスラエル建設のために、ガザ地区、ヨルダン川西岸、レバノン北部で軍事力行使、虐殺、民族浄化を行っている。

以上の事実関係から考えるなら、イスラエル以外は戦争拡大を望んでおらず、「イスラエルは敗北を認めれば、国がなくなるばかりか、何百万人もが虐殺・民族浄化の危機に直面する。」などということは、妄想だと分かる。

逆にこれ以上、戦争を拡大するなら、イスラエルのような小国は、イランから致命的な反撃にあい、結果的に国家崩壊の危機に瀕するだろう。

>わたしは、イスラエルにはイランに対する「勝利計画」があり、バイデン政権がそれを必死に止めていると見ている。

アメリカ帝国はTHAADシステムをイスラエルに配備した。また、イスラエルのイラン攻撃計画がアメリカ帝国国防省筋から漏洩した。アメリカ帝国は、積極的か消極的かはともかく、確実にイスラエルの軍事行動、虐殺に関与している。

アメリカ帝国の政策決定中枢でも、勿論、イスラエルへの支持の強弱はあり得るし、主戦論と非戦論の綱引きはあるかもしれない。大統領選挙を控え、イスラエルの対イラン全面戦争に巻き込まれたくないだろう。だが、それでも、実質的に、イスラエルの虐殺、民族浄化を容認し、支援さえしているのが、アメリカ帝国の実像である。

“バイデン政権がそれを必死に止めている“

好意的に過ぎる評価だ。ま、アメリカ帝国と同盟して、中国に勝つ、と宣うからには、同盟国を信じて疑わないというわけなのだろう。

実にお目出度い。

No.7 4週間前

>>6
<イスラエルが敗北を認めれば、国がなくなるばかりか、何百万人が虐殺、民族浄化の危機に直面する>

大袈裟ですね。言いすぎですね。効かないワクチンを売りに売った米国のファウチの言動を想起させますね。トランプのコロナを単なる風邪だと強弁したことは実に正しかった。イスラエルが崩壊しても大したことは起こりません。

元々ユダヤ人はムスリムとは平和的に共存していました。ユダヤ人を虐殺、民族浄化したのはキリスト教徒です。国レベルでは大航海時代のスペイン帝国、近年ではドイツの第三帝国。それらが犯したユダヤ人ジェノサイドは実にすさまじい。その虐殺を逃れるためにスペインのユダヤ人は表向きキリスト教に改宗して現在のペルーとメキシコに集結し、太平洋をまたぎ、フィリッピン、南部の中国と関係を築き、貿易と金融で生計を立て、海の国家まで打ち立てたことは有名です。

コミュニテイレベルでは西欧、東欧共にユダヤ人虐待は恒常的でした。あなたが強調するポグロムみたいなものは西欧でも起こっていて各地の都会でユダヤ人はゲットーを作り安全を確保したのです。

イスラエルが滅びたら世界最大のユダヤ人国家の米国が大半を受け入れるでしょう。残りはアフリカ、ユーラシアに無限に広がるムスリム圏で金融と商業を営みながら平和的に生計を立てるでしょう。

No.8 4週間前
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