認知的不協和とは心理学者フェスティンガーによって提唱された考えである。人は相異なる二つの考えを維持することは出来ず、この事態を避けるため、一方の認識を変化させようとする試みである。

認知1:自分はは煙草を吸う,認知2:煙草を吸うと肺ガンになりやすい. この二つを一個人の中で、共存させておくのは難しい。煙草をやめて認知2を維持するのは一つの生き方である。しかし、煙草を吸うのは止められないとしよう。そこで、「喫煙者で長寿の人もいる」「交通事故で死亡する確率の方が高い」等の考えを出すことによって、認知2の存在を弱める。

フェスティンガーの理論はベトナム戦争で使われる。認知①:米軍は悪だ、認知②:米軍からチョコレートやチューインガムをもらう。この利益は小さくていい。米軍からチョコレートやチューインガムをもらうことがやめられないと、「米軍は悪だ」という見方を変化させる方向に動く。この「悪用」を知って