孫崎享のつぶやき

高田昌幸著「なぜ記者は権力のポチになるのか」(「月刊日本」よりの転載) 現在の新聞報道の80%は当局の発表を伝える「発表報道」。メディアの役割は「権力監視」と言われるが、軍部を監視したことはないし、GHQを監視したこともない。

2017/11/25 07:40 投稿

コメント:6

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高田昌幸氏は元北海道新聞記者。2004年、取材班代表として北海道警裏金事件取材)で新聞協会賞受賞。だが北海道警察は恥部を暴いた高田昌幸氏を許さずとして追求し、北海道新聞は彼を守らず、道警と和解し、高田氏を差し出す。高田氏はその後、高知新聞記者、東京都市大学メディア情報学部教授。

「月刊日本」掲載の「なぜ記者は権力のポチになるのか」からの抜粋

*********************************

―なぜ記者は権力の問題を追及しないのですか。

高田:第一に構造的な問題があります。事件報道の場合、情報源は警察に限られていて、メディアは警察から情報をもらうしかありません。そのため、警察と記者は「エサ」を与える側と与えられる側という主従関係に陥りかちです。

 第二に記者の問題です。警察を怒らせたら情報がもらえなくなり、デスクから怒られ、自分の評価が下がります。こ

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コメント

「権力者」といえども、選挙で有権者による洗礼を受けるのが、今日の民主社会における鉄則である。その選挙で国民の多数の支持を獲得しなければ、権力者といえども即刻「ただの人」になる。
 要は、「選挙」。選挙に勝てば世の中は変えられるし、選挙に勝たないと世の中変えられない。その選挙における投票のカギを握るのが「情報」であって、情報に基づいて有権者は自分の判断(=投票先)を決定する。
 故に、最も重要になるのが、その情報を提供する「メディア」ということになる。メディアを担う記者たちには、その責任と自覚を何より大切にして欲しいものである。

No.5 84ヶ月前

自慢話になるので恐縮ですが、50年以上位前に私は英検の試験を受けた。筆記試験合格後確か口頭試問で合格すれば資格者となるということだったように記憶しています。質問は次のようなことだった、
「新聞等のメデイアは権力に対して中立的ジャーナリズムの立場を維持できるか?」
私は商取引関係を想像して「維持できない」と答えた。理由としてご提供の高田昌幸氏が書いているようなことを話したのを記憶しています。そのような口頭試問の後、「言い過ぎたかな」と内心不安になった。翌日、幸い、合格を知った。私はその時「自分がリベラルだ」と気づきました。

米国権力の腐敗のありようを素人研究し始めて5、6年経ちますが、種々面白いことを発見します。その一つ、ロバート・レッドフォードとダステイン・ホフマン主演した「ウオーターゲイト」(正式の名を忘れた)というタイトルの映画です。
駆け出しの二人の記者がニクソン大統領の盗聴の疑いを追求します。リベラルの二人の記者は事件の大きさにエキサイトします。インサイダーからの助けも得て記事にしてニクソンは失脚し、ワシントン・ポストは一躍大いなる脚光を浴びたのです。でも、そこには暗黒の裏があたのです。映画では描かれていませんが、「ベトナム戦争後、平和主義に転向し始めたニクソンを失脚させるための米支配層の陰謀があったのです。「やった!」と喜んだのもつかの間、駆け出しの二人はポチだったことに気が付くのでした。その一人だったバーンスタインは反省し、フリーになり米国ジャーナリズムの実態を調べ始めたのです。その結果、何と!記者の大半がCIAの所属であることを突き詰めたのでした。これって、やはり、自由と民主主義を看板にする米国には大きな恥部ではないでしょうか。米国がそうだから、米国のポチの国日本の日本のメデイアもポチだと断定しても的外れではないでしょう。ということは中国も北朝鮮も日本も米国も「本質の部分」報道の自由は無いということでしょうか。特に戦争となると攻撃国は嘘をメデイアを通じて乱発するということ(戦略・戦術の一環)になります。今の米国のラッソフォービア現象を見ているとなるほどと思わざるを得ません。

No.6 84ヶ月前

>>よくメディアの役割は「権力監視」と言われますが、軍部を監視したことはないし、GHQを監視したこともありません。

軍部を監視するどころか積極的に戦争を扇動したのが朝日新聞ですし、GHQを監視するどころか率先してGHQに協力したのも朝日新聞です。そしていま権力を監視しなければといっているのも朝日新聞ですね。また、孫崎さんが復権させようとしている尾崎秀実はコミンテルンという権力のポチとして、世論工作に従事しました。

「なぜ記者は権力のポチになるのか」という問題は、多少ものがわかった人にとっては、こういうばかばかしさとともにあるのであって、あまりそれ以上の感想はありません。

No.7 84ヶ月前
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