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マリアライト女王杯制覇へここ試金石/オールカマー

2015/09/24 14:09 投稿

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<オールカマー:追い切り>

 実りの秋へ、希望の光をともす。オールカマー(G2、芝2200メートル、27日=中山、1着馬に天皇賞・秋の優先出走権)の追い切りが23日、東西トレセンで行われ、上がり馬マリアライト(牝4、久保田)は、美浦ウッドで6ハロン86秒4-13秒1をマーク。陣営にとっても大目標のエリザベス女王杯(G1、芝2200メートル、11月15日=京都)を狙い澄ました一戦だ。

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蛯名騎手を背に3頭併せで追い切るマリアライト(右)(撮影・酒井清司)

 マリアライトがまばゆく躍った。美浦ウッドで3頭追いを敢行。最後方から追走し、直線で蛯名騎手から促されると牝馬らしい機敏な反応で応える。余力を残し、同僚2頭を内から1馬身かわしてフィニッシュ。持ち味の軽い脚さばきはさすがのものだ。鞍上も「最後の反応は良かったですよ」と合格点を与えた。

 春は牡馬相手に条件戦を連勝。重賞初挑戦の前走マーメイドSは1番人気を背負い、自らレースを動かして2着に踏ん張った。好調を支えるのは、充実してきた肉体だ。「カイ食いが良くなった。今回も、牧場でしっかり食べていたみたいです」と池内助手は話す。実が入れば、稽古も進む。420キロ前後の小柄な馬体のため加減して調整してきたが、それも解消。理想のメニューをこなし「春先から徐々に芯が入ってきた」(同助手)と強い馬体に変わりつつある。

 前走は初の関西圏への輸送ながら、馬体重は2キロ増。昨夏新潟への輸送を行った際の6キロ減とは対照的だ。1週前にいっぱいに追いつつ、この日も騎手を背にしまいを伸ばした。馬体はこの日併せた年長牡馬と比べても引けを取らなかった。

 先を見据えた選択だ。秋の目標はエリザベス女王杯。牡馬混合戦出走の意図を、久保田師は「次に向けて間隔、距離を考慮しました」と説明する。昨年の同レースではラキシスが2着と好走、勢いのまま牝馬の頂点に輝いた。ステップとしても実績は十分だ。強豪牡馬に加えヌーヴォレコルト、ショウナンパンドラと2頭のG1牝馬も顔をそろえる。掲示板を外したのは1度のみの堅実派は、右回りで【2 1 1 0】と舞台は申し分ない。G1制覇に向けて「ここが試金石」。師の祈りに、マリアが応える。【柏山自夢】

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