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ルージュバック55年ぶり3歳牝馬Vだ/有馬記念

2015/12/24 14:46 投稿

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<有馬記念:追い切り>

 2年連続リーディングをほぼ手中にした戸崎圭太騎手(35)が連覇締めだ。有馬記念(G1、芝2500メートル、27日=中山)の追い切りが23日、東西トレセンで行われた。戸崎が騎乗するルージュバック(牝3、大竹)は美浦ウッドコースで力強い動きを披露。S評価を獲得し、本紙記者が選ぶ「追い切りチャンピオン」に認定された。60年スターロツチ以来の3歳牝馬Vへ気配良好。今日24日に枠順が確定する。

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ルージュバック(右)はヤマトダイアンサスと併せて追い切られた(撮影・酒井清司)

 ルージュバックは1本の追い切りで、2つの課題をクリアした。「折り合い」と「加速」。相反するような動きだが、この2つが融合してこそ勝利がある。

 ほとんどの馬はスタンド前から出て、約1周(ウッドコースは1600メートル)でゴールを迎えるが、ルージュバックは中山2500メートルと同じ向正面の3コーナーから調教をスタートさせた。序盤は200メートルを17~18秒台。かなり遅いラップの中、どれだけ我慢できるか。これがレースでの折り合いに通じる。大きく先行するヤマトダイアンサス(古馬1000万)との距離を詰め、少し行きたがるそぶりも見せたものの、鞍上の「待て」の指示に従った。

 大竹師は「あれくらいは問題ない。競馬のスピードなら掛かることはないでしょう」と言う。心身に苦しいところがあれば、ゆっくり走るのは難しい。うまく脚がたまった分、後半の加速も鋭かった。4コーナーでは併走馬と3馬身差があったが、鞍上が手綱をしごくと瞬時に反応。直線は並ぶ間もなくかわし、3馬身先着した。時計になったのは4ハロンでも、その前の助走部分の走りに状態の良さがうかがえた。

 「迫力ある走りは期待通り。具合がいいのは確か。53キロでどこまで頑張ってくれるか」と師。馬群をさばく加速力、それを引き出す折り合い。実戦を想定した完璧な追い切りだった。【水島晴之】

 ◆追い切りとは? レース数日前に行う強めの調教。当日に馬の状態を最高に持っていくため、普通はレースの3、4日前に行われることが多い。このときの気配で、状態などを判断する。日刊スポーツでは動きや時計、陣営の感触などから「S」~「C」の4段階で評価。「S」は東西追い切り担当記者の厳選馬で、その中で最も高い評価を得た馬が「追い切りチャンピオン」となる。

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