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リオンディーズ最短最速2戦で2歳王/朝日杯FS

2015/12/21 11:43 投稿

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<朝日杯FS>◇20日=阪神◇G1◇芝1600メートル◇2歳◇出走16頭

 華麗なる一族、2番人気リオンディーズ(牡、角居)が2戦2勝で2歳王者に輝いた。最後方から直線一気に伸び、武豊騎乗の1番人気エアスピネルを3/4馬身かわした。勝ちタイムは1分34秒4。デビュー2戦目Vはレース史上初で、デビュー29日目でのJRA・G1制覇は最速タイ。M・デムーロ騎手(36)と角居厩舎は3週連続重賞勝ちとなった。ミルコは今年G1・4勝目で、JRA平地G1完全制覇を狙った武豊の夢を打ち砕いた。

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リオンディーズで朝日杯FSを制したM・デムーロ騎手はファンの声援に応える

 リオンディーズが突き抜けた。最後方から直線、外に出して追い出すと、パワフルに、大きなストライドで加速。中団から先に抜け出した断然人気のエアスピネルを並ぶ間もなくかわしたところがゴールだった。「ずっといい手応え。直線すごく伸びたね。跳びが大きくてパワーある。すごい馬!」。M・デムーロ騎手は興奮しながら話した。

 母シーザリオが勝った05年オークスの再現だ。エアスピネルの母エアメサイアが先に抜け出したところを、リオンの母シーザリオが差し切りゴール。この日の追って豪快に伸びる姿、そして迫力はまさに母譲り。兄エピファネイアよりもオンとオフがはっきりしている点も強みになりそうだ。「お母さんもお兄さんもすごい。お父さん(キングカメハメハ)もダービーを(産駒の)ドゥラメンテで勝った。すごい家族」。名手の青い目が輝いた。

 断然人気のエアスピネルより0秒7も速い最速上がり33秒3で突き抜ける別格の強さを見せつけた。武豊のJRA・平地G1完全制覇の快挙を阻んだ鞍上は「さっきユタカさんに言った。『ごめんなさい』って。でも素晴らしい年。いいクリスマスプレゼント」と笑みがはじけた。

 次走は未定。放牧に出され、来春に備える。コンビで3週連続重賞制覇を達成した角居師は「(直線)ミルコの名前を叫んでました」と笑いながら、「前向きさとか高い能力をちゃんと受け継いでいる」と自身が手掛けた母や兄になぞらえ話した。続けて「乗り役の言うことを聞いて走れる子にしたい」と、来春に目を向けた。母も兄も手掛けた鈴木助手が「すごく奥深さを感じる。(兄や母を)超える可能性は十分あると思う」と評した逸材。コンビを組む今年の2冠馬ドゥラメンテに続くスター候補の出現に、鞍上は「来年が楽しみ。2000メートルまではいける。2400メートル? 頑張ります」。今週の有馬記念はサウンズオブアースに騎乗する。JRA騎手1年目の最後を単独トップのG1・5勝目で締めくくる。【山田準】

 ◆母も対戦 リオンディーズの母シーザリオは、エアスピネルの母エアメサイアと05年の牝馬クラシックで2度対戦。桜花賞はシーザリオ2着(1番人気)、メサイアは4着(3番人気)。オークスはシーザリオが1番人気で勝ち、2番人気のメサイアが首差の2着だった。

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