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猪子寿之の〈人類を前に進めたい〉
第15回「アートの力で、歴史に人間をつなげたい!」
【毎月第1水曜配信】
☆ ほぼ日刊惑星開発委員会 ☆
2016.12.7 vol.749
今朝のメルマガは、チームラボ代表・猪子寿之さんによる連載『猪子寿之の〈人類を前に進めたい〉』の第15回です。今回は、猪子さんが地元・徳島市で、自然や街をそのままアートにしたという「デジタイズド・ネイチャー」シリーズの新作と、シンガポール国立博物館で展示される「デジタルな自然」を作り上げた新作について語っていただきました。都市の自然や歴史と人前の関係に、アートはどのようにアプローチできるのか? 「ブラタモリ」や『Pokemon GO』と比較しながら考えました。最後に、大阪で開催する新しいミュージックフェスについての情報も!
▼プロフィール
猪子寿之(いのこ・としゆき)
1977年生まれ。2001年東京大学計数工学科卒業時にチームラボ設立。チームラボは、様々な分野のスペシャリストから構成されているウルトラテクノロジスト集団。アート、サイエンス、テクノロジー、クリエイティビティの境界を越えて、集団的創造をコンセプトに活動している。
47万人が訪れた「チームラボ 踊る!アート展と、学ぶ!未来の遊園地」などアート展を国内外で開催。他、「ミラノ万博2015」の日本館、ロンドン「Saatchi Gallery」、パリ「Maison & Objet」、5時間待ち以上となった「DMM.プラネッツ Art by teamLab」など。2月からシリコンバレー、イスタンブールでの個展を開催中。また3月からシンガポール、8月から韓国で巨大な常設展開催中。今後、ロンドンや北京、台湾などで開催予定。
◎構成:稲葉ほたて
本メルマガで連載中の『猪子寿之の〈人類を前に進めたい〉』配信記事一覧はこちらのリンクから。
■地元・徳島での『徳島ライトシティアートナイト - チームラボ 光る川と光る森』
猪子 前回の連載で、「とりつかれたようにデジタイズド・ネイチャーの作品をつくっている」という話をしたけれど、今回はその延長で、街をまるごとデジタル化するアート作品を、地元・徳島でつくったんだよね。
3年に1回のペースで「
徳島LEDアートフェスティバル」というアートの祭典をやっているんだけど、その3回目にあたる今回はチームラボがメインで関わることになったんだよね。
宇野 徳島における猪子さんの権力を感じるね(笑)。
猪子 いやいや(笑)。徳島には青色LEDでノーベル物理学賞をとった中村修二さんが在籍していた日亜化学っていう世界的にLEDを製造している会社もある関係で、地元を盛り上げる意味も込めて、LEDを使って街を光のアートに包み込む作品をつくったんだよ。
2016年12月16日から12月25日にかけて、徳島市中心部にて開催。
宇野 徳島かあ。学生の頃旅行で行ったっきりだなあ。あんまり印象なかったけど……。
猪子 いやいや! 実は徳島って、市内に138つも川がある、めちゃくちゃ川が多い「水都」なんだよ。昔はしょっちゅう洪水が起きていたらしくて、僕のおばあちゃんとかは、家中が水浸しになった話とか、隣の文具屋の紙がダメになったみたいな話を、超嬉しそうに話したりするんだよね(笑)。
そんな洪水にもめげず、地元市民は川をものすごく愛しているの。昔、那賀川というところにダムを作ろうという計画があったんだけど、30年以上地元市民が反対し続けて、全国的にも有名な、建設事業を中止した例になったりしたんだよね。
今回作品をつくったのは、徳島駅のある中心市街地なんだけど、ここにはそんな川がまさに交差しまくっていて、「ひょうたん島」と呼ばれる巨大な中州になってるんだよ。
宇野 完全に川に囲まれているんだ。
猪子 その真ん中には徳島中央公園があって、さらにその真ん中には、室町時代から明治がはじまるまで城があった城山があって、その城跡の山が全国でも超珍しい、市街地にある原生林なんだよね。原生林自体がすごく珍しいのに市街地にある原生林ってのはほぼないと思うんだ。野鳥が80種類いたり、樹齢600年の、「竜王さんのクス」というRPGに出てきそうな名前のクスノキとかがある。ちなみに、ここのふもとには僕の通っていた小学校があって、月に1回は、この山の上の城跡で朝会をしていたんだよ(笑)。
▲「竜王さんのクス」と呼ばれる古木。推定樹齢600年。(出典)
猪子 今回、これらの川と森につくった作品は、フェス全体の「シンボルアート作品」という位置づけになってる。川に浮かんだ球体や森の木が、近くを通った人の存在や動きに反応してインタラクティブに光って、まわりに連続的に呼応して広がっていくようになってるんだよね。
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