
やはり目玉選手はASAPINだろう。

これまでも多くの対局企画に出演してきたASAPINだが、今年は日本プロ麻雀連盟が「天鳳位vsプロ連盟」という企画が立ち上がり、アマチュアながらプロ以上に活躍のフィールドを広げている。そのASAPINが遂に最強戦にエントリーされた。視聴者の注目も必然的に彼に集まることになる。
序盤、先手を奪ったのは石橋だった。

親番の石橋の手はイーペーコー確定でドラがトイツ。手広さならツモ切りだが、ドラ切りと単騎待ちテンパイを避けてターツを壊す人も多いと思う。ただ石橋はドラをツモ切りした。
すると次巡、

東家・石橋の手牌














普通なら「あーあ」と思うテンパイだが、石橋は迷うことなく



何と



東場はトップ目の石橋が逃げ、小林が追う展開で進んでいった。さらに、3番手の江崎が食らいつく。

江崎は南1局の親で2600オールをツモり、2人の逃げ切りに待ったをかける。

一方、ASAPINはテンパイしてもアガリ牌が遠く、徐々に後退していく。

最後の親番で




オーラス、微差のトップ目の石橋とラス親の2着目・小林が江崎の逆転リーチをしのぎ、そのまま決勝進出を決めた。

オーラス、小倉が大逆転!

雀鬼流をベースにした攻撃麻雀で、2012年には最強戦ファイナル決勝卓へ進出したじゃい。昨年の近代麻雀プレミアリーグ前期でも強豪がひしめく中、堂々と決勝進出を果たしている。


ドラの





その後、じゃいは東4局でもダブリー・ツモ・タンヤオの満貫を決めて独走態勢。南1局でリーチ・チートイツ・ドラ2を決めたたろうが2番手を確保。


上位と下位の差は大きく、このまま2人の逃げ切りと思われた。
こうなると上位2人が目指すのはトップ通過。というのも、この予選での勝ち方で決勝卓の座順が決まるからだ(予選でトップの打ち手から決勝卓の座順が選べる。得点の大きいほうに優先権あり)。もちろん狙うはトップ取りに有利な北家だ。A卓の石橋が32000点のトップなので、これを超えれば決勝戦を絶好の位置で戦える。

3着の小倉との点差は26000点。ハネ直でも倍ツモでも逆転されない。10巡目、親のたろうがドラ1のカン



そんな小倉にタイミング良くテンパイが入った。

メンホンチートイツ。リーチなら直撃OK、ツモは条件付きだが逆転可能だ。小倉は念入りに条件を確認し、打





まず先行したのは石橋だ。

東3局、親で手変わりの多い役なしドラ1のカン




これをツモって4000オールとなる。
石橋はそのまま得意のゲーム回しで着実に局を進める。だが、その石橋に待ったがかかる。北家・小倉の先行リーチを受けた小林の手牌がこうなった。






小林はリスクを承知で無スジの




次局も、




石橋、じゃいに追っかけられたが、この3人リーチを制し遂に石橋を捕らえた。


石橋も差し返すために親で粘るが、南3局1本場で小林が

オーラス。9巡目に地獄の




小林「山にさえいなければかなりアガれる待ちですから」
ここ一番ではその山に寝ているのが怖いものだが、平常心の小林は


昨年のプレミアリーグでは前期・後期ともに準優勝に甘んじ、ファイナル出場を果たせなかった小林。その無念を晴らすべく、6月2日の決勝戦に挑む。










小林「下家がソーズの一色手の仕掛けという状況で、この手をアガるには








攻守ともに隙がない。これがまさに理想の仕掛けといえるだろう。
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