1:事実関係 11日ロイターは「米大統領、イスラム国掃討へ「有志連合」率いると表明=演説原稿」と題して次の報道をした。
「- オバマ米大統領は10日、イラクとシリアの「イスラム国」掃討に向け、米国が「広範囲な有志連合」を主導すると表明した。同日夜に行う国民向け演説原稿の中で明らかにした。
大統領は「米国の戦闘部隊が国外で地上戦を遂行することはない」と言明。「この反テロリズム作戦は、われわれの空軍力や、パートナーの地上軍に対するわれわれの支援を利用した、ISIL(イスラム国の別名)排除に向けた着実かつ容赦のない取り組みを通じて遂行される」と述べた。
2:ここでの一番重要なポイントは「有志連合」である。
第2次大戦以降、国際社会は一つの行動基準を作ってきた。
・軍事行動は控える、
・軍事行動を行う際には、国際連合で協議に、法的正当性を求める。
有志連合は、
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コメント
学校を出ても仕事がない、したがって困窮生活者になっていく。体制が悪い、体制を破らなければ、生活が豊かにならないと思う若者が増えるのは当たり前のことです。移民によって仕事を奪われた人などがEUから多くの人が参加し始め、1万数千人の戦力が3万を超えているようだ。空爆を続ければ、続けるほど、参加者が増えていく実態を理解しないと、米国は、また、泥沼に入り込むことになる。地上戦が出来ず、空爆で勝利しようとしてできないことはわかっているのに、オバマ大統領は、ウクライナ同様、戦略が描けているように見えない。戦略なき米国に付き合う国は、愚かな国の烙印を押されかねない。
米国は、最近までシリアのアサド政権を攻撃していた。アサド打倒のために武器を与え、軍事訓練を与えてきたイスラム国が、強くなりすぎたといって、今度はアサド政権と協力してイスラム国攻撃を始めた。
そう言えば、イラン・イラク戦争ではイラクを支援し、武器や訓練を与えながら、戦争の直後にイラク進攻をしている。
そんな、立ち位置の決まらない国を全面的に信頼し、国益も無視して70年近く追従している国は、何を考えているのだろう。
中東に於ける米国の戦略目標はこの前までは石油利権の確保でしたが、私の観測するところでは、今やイスラエルの生存権の維持発展です。
イスラエルはガザの人々を羊の如く管理したいところですが、なかなか出来ない。イスラエルはその原因をガザ/ヒズボラ/シリア/イラン/ロシアの支援ルートにありと見ています。シリアを破滅させればガザは意のままだとイスラエルは計算しています。その計算に基づき米国が動き、NATOが動くそういう図式ですね。
米国の専門家はワシントンにしきりに上申しています。その内容は、今まで大いに活用したISは堕落してしまった。それに代わる新たなISつまりアルカイダ更に換言すれば「質の優れた傭兵部隊」の再構築の必要性です。今回のIS空爆はISを分裂させ一部を質の優れた傭兵部隊にリクルートし、それに紛れて意識的にダマスカスを空爆する狙いがあると私は見ています。シリアの地図からの末梢が米国とイスラエルの目標ですから。
しかし、上記だけでは十分ではありません。質の優れた傭兵部隊は地上戦に強くなくてはいけない。米国は新たにスンニ派の若者からリクルートして訓練し、質の良い傭兵部隊に編入し、シリアにぶつけるつもりなのです。しかし、果してうまくいくでしょうか。イスラエルの為に戦うのはどんなに金を積まれてもジハードには程遠い。米国はまた失敗するでしょう。