1991年12月ソ連が崩壊しました。社会主義経済から市場経済への移行は大混乱に落ちます。国営企業は消滅する、大量の失業者が出る、賃金は十分の一位になる、年金がほぼ存在しないような額になる、人々の暮らしは大変厳しいものになります。この時経済学者金森久雄氏が「ロシアの経済はどうなるか」をテーマにロシア国内を視察旅行します。その結論を、旧ソ連のウズベキスタンで聞いたのですが、意外な説明をされました。
「ロシア経済は立ち直ります。この確信を持ったのはハバロフスクです。職を失った者もいる。食料も十分でない。身なりもみすぼらしい。だが驚いたのは花屋には人々が多くいる。なけなしの金で花を買っている。そして大事そうに眺めながら家路に向かう。私はその時思ったのです。“花を愛するこの国民ならきっと立ち直る”」
私はロシア(ソ連)作家パウストフスキーを読んでいますが、彼は第一次大戦への参加、革命の中での社会の
随想㊶ 花(パウストフスキー)
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コメント
コメントを書く(ID:18471112)
コメント採り上げ恐縮です。岡崎恒夫著「ワルシャワ便り」の“花を好む人びと”に書かれていた覚えがあります。
(ID:19005377)
花屋さんから花を買って愛する人にあげる、は人にある万国共通の美しい習慣ですね。ネアンデルタール人の墓が発掘された時、そこに花粉の化石が大量あったことで、学者はネアンデルタール人を平和的な人類だったと結論しました。
でも、今の日本、欧米と違って、日本人一色と言えるほど、日本人だらけなのに、適者生存、ドロップアウト排除と格差を目指して忙しい。東京、大阪はこれから益々世知辛くなるでしょうね。
花屋さんがなくなっていき、マンボウとかで飲み屋さんもなくなれば、普通のネアンデルタール的な人は日本の大都会で生きていけるでしょうか。
(ID:31125608)
「太陽と土と水」の世界でひたすらに生きて行く花。人も同じ筈。科学だ政治だ経済だと言っているうちに存在の根本を忘却。花を観て初めて、いな改めて自分の存在に気づかされる。