私達の人生に文学は何の価値があるのだろうか。
私の娘は今米国の大学の英文学科で、米国文学を助教授として教えている。
彼女がバージニア大学で博士課程の時、日本の著名な人に豪華な食事にご馳走になり「文学の研究って何の役に立つの」と疑わしそうに問われたそうだ。その時、娘がどう答えたかは失念した。
私達は小説を読む。私も『小説外務省』と銘打って、「小説」を二冊書いた。まさに「小説とは何の役に立つの」に答える義務がある。
私は今、ロシア(ソ連)作家パウストフスキーをロシア語で読んでいる。正直言って、私はチェーホフよりパウストフスキーが好きだ。
彼の小説に『遥かかなたの年々』『不安定な若者時代』『未知なる世紀の始まり』の三部作の自叙伝がある(邦訳はほとんどない)。彼はキエフの裕福な家庭に生まれ、キエフ第一の高校に入り、文学で生きる決意をする。しかし、第一次世界大戦、革命が起こり、父母の離婚もあってどん
随想㊵ 文学の価値(パウストフスキー)
- 登録タグはありません
この記事の続きを読む
ポイントで購入して読む
※ご購入後のキャンセルはできません。 支払い時期と提供時期はこちら
- ログインしてください
購入に関するご注意
- ニコニコの動作環境を満たした端末でご視聴ください。
- ニコニコチャンネル利用規約に同意の上ご購入ください。
新着記事
- 全国高校駅伝 男子予選会、佐久長聖(長野)が優勝争いの最右翼(毎日)地区予選①大牟田2.03.25、②仙台育英2.04.00③八千代松陰5000m。平均タイム①佐久長聖13.56②仙台育英14.04③学法石川、女子神村学園(鹿児島)、仙台育英(宮城)、大阪薫英女学院の「3強」(毎日) 15時間前
- 『私とスパイの物語』出版の顛末。よく出版できたと思う。ワニブックスの川本悟史氏に心から御礼申し上げます。当初の出版予定社社長より「この本は読者がつきませんよ」。つまり出版しない意思表明。困りました。この本には山上氏に夜殺害を否定する「安倍晋三元首相の殺害問題」が入っている。 1日前
- 欧州経済の終末、停滞、競争力の低下、トランプの難題。大陸は「存亡の危機」に直面。 EUがイノベーションの砂漠になっている。欧州の首都はすでに、税収が減少する中、急増する赤字の抑制に苦戦している。その結果として、極右と左派が体制を攻撃する機会を捉えて政治を急進化させている 2日前
- 米国世論調査、問「コロナワクチンは最も致死性の高いワクチンか」答え米国全体yes27%、民主党支持者yes17%、共和党支持者yes40% 3日前
- ドイツ。ショルツ首相は三党連立政権崩壊後、信任投票を提示し394対207の投票で現政権の解散を可決、困難で不安定な政治の新時代を反映。低迷する経済、インフラの破綻、移民、政治的両極端の台頭、トランプ政権での関税、安全保障問題等の難問。世論調査保守的なキリスト教民主党がリード。 4日前
コメント
コメントを書く(ID:19005377)
>>2
続き
私の予感ですが、19世紀以降、この地球で問題を起こし続けて来たアングロ・サクソン(世界ナンバーワンの小説家であるジェームス・ジョイスはそのことを糾弾する作家です)は今後間違いなくリーダーシップを失うでしょう。
ソ連作家のパウストウスキーに影響を受けられている孫崎先生が小説と言うジャンルでいかなる芸術をお作りになるのか、私の期待は募るばかりです。
最後に、私事、恥ずかしながら、先日、亡くなったルカレのスパイ小説をわざわざ英語で読んでいます。アングロ・サクソンが如何に辛辣に悪の極致をやりのけるのかをルカレは暴きに暴いています。私は芸術とはほど遠いルカレ作品を楽しんでいます。
(ID:18471112)
恐縮ながら「小説外務省」は気が付けば2冊とも未読。遠からず読んでみたい次第。
最近たまたま読んだ「島尾敏雄(1917-1986)全集-第14巻」-
“どうして小説を私は書くか━私の文学”
「結果として小説で私は世間(というよりもむしろ自分)と戦ってきた...なにかを書きあらわしたかったにちがいないが、そのなにかがするどい結晶のかたちでとらえられないことに、まず挫折していた。それは世間への不適応につながっている...(小説は)自分には手のとどかぬ作業に見えた...どれほど巧妙に、そして緻密にたてられても、つくりごとの構造は、逃げ水のように、追いかける先へ先へと移って行き、私のからだの中にひびきかえってこない、と思いたがり、そのおそれがあった...起伏を持って長く続きそのあとを手順よく追うことができるもの、それは私から勇気をうばい、敵方の顔つきを示しはじめる。自分では管理できず、検証し分類することができないものなどもみんな含めた領域の中でしか、私は規制されたくない。それは道筋などとてもつかみだせない、広く大きな全体だ。それをまるごと書きあらわせる様式がほしいと思ったのだったか。」
“モスクワにて━日ソ文学シンポジウムの私的記録”
「次にエレンブルグが立った...私がいちばん強い印象を受けた彼のことばは、かつて宗教が占めていた場所は、まだ空白のままのこされているが、それを芸術でうずめなければならない、という意味のそれであった...状況がゆるすなら、だまっていたいと思っていた。しかし...発言の準備をしなければならなくなった...私は自分がなぜ小説を書いてきたのか、はっきりわからない。折々に書きたくなって、彫刻師が木をとって何かを刻みつけるみたいに、現実を手にとって、ことばを刻みつけ、そしてけずりとってきた...かつての戦争のときトッコウタイとなって一年半のあいだ死を待ったが死は私をつかまえぬまま戦争は終わった...私にできることは、太った現実をけずって、やせ細った像にしあげるような仕事をくりかえすこと。もちろん死がはっきり私をつかんでくれるまでは・・・・・・というような草稿をつくった。」
(ID:19005377)
>>6
貴殿が「ウイグルウイグル!」とお叫びになるのはよく分かりますよ。貴殿は典型的な日本の反中ですから。
非同盟を掲げる中国のイデオロギーはイスラームの本義(マイルストーンはその典型的な古典)と調和すると私は考えてます。ユダヤとアングロサクソンは中東ではお金を使うだけの俗物として拒否され尽くされているし、アフガンでは今も尚英米は歯も立たないのです。イスラームには米国は汚れたもので相容れることが不可能なものなのです。ユダヤとアングロサクソンの女性の奔放もイスラームの男女からいやらしいと拒否されてます。イスラム本流の中東はロシアに代って中国を受け入れつつあります。
ウイグルに関するフェイクを貴殿が有難がるのはよく分かりますが、中東から転進したテロ集団が新疆でシリアで暴れたみたいに暴れるのを貴殿たちが期待するのは分かりますが、北はロシア、南は親中のパキスタン、米国嫌いのアフガン、テロ集団への補給は無理です。
米国は新聞テレビを使って、世界の初心な大衆に囃すしかないのです。それも、だんだんと真相が分かって来て、なんだ嘘つきは米国なんだと分かって来るのです。
今、少し、勉強していただきたいです。