孫崎享のつぶやき

総務省官僚の行動を見て、あらためて読む。『日本国の正体』中、農業②キャンペーン型稲作 ベンダサン著『日本人とユダヤ人』からの引用。全日本人の八五%がある時期になると一斉に行動(人の和)。田植えの時には全日本人が田植えをしなければならない

2021/03/09 08:19 投稿

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孫崎享著『日本国の正体』中、農業②キャンペーン型稲作 ベンダサン
 イザヤ・ベンダサン著『日本人とユダヤ人』(山本書店、一九七〇年)は日本人論の傑作である。著者はユダヤ人という触れ込みであったが、山本七平であるというのが通説である。ただし執筆において、外国人が論議に関与した可能性が高いので、ここに掲載した。
・日本の稲作は、気候の点で無理があるから,否応なし、待ったなしの緻密な計画のもとに手ぎわよくやらねばならない。三月に苗代、梅雨期に田植え、台風前の結実、秋の快晴に取り入れといったスケジュールは崩せない。
・中世の日本では人口の八十五パーセントが農民だったというから、国民のほぼ全員が一千数百年にわたってこういう訓練を受け続けてきたわけである。従って、一定期日を定めて、そこから逆算し、いわゆる秒きざみのスケジュールで事を運ぶ点では、全世界広し言えども日本人の右に出る者はいない。
・このキャンペーン

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コメント

(1)
力を持つ側に都合のいい多数説なら、日本に係る現象が在るのは明らかだ。だが、ピタゴラスの時代も、「直角二等辺三角形の斜辺は整数比でない」と発見した者は異端として海に沈められたという。
一方、日本の学生等、若者達が一様に同じファッション、ヘアスタイルに染まるのは、他国には無い現象でないか。そうしないと、まるで賑わうビーチにスーツで居るようなバツの悪さなのだろうが、日本では皆と同じでないと自ら居心地が悪くなるよう教育されてもいるだろう。
(2)
「皆が食べていくために少数説は排除」があったとすれば、それは民衆が生きて行く上で合理的な判断だったからでないか。しかし、もはや気候は支配的でないのに「少数説排除」を引き摺っているのは、今だに「人はパンのみにて生くる者でアル」が支配的だからだろう。官僚組織等の少数説排除には「合理的な判断」の欠片もないからだ。
(3)
狩猟条件は獲物の動き一つとっても変化が目まぐるしい。猟師 個々人の判断を重視せざるを得まい。

No.4 44ヶ月前

コメント採り上げ恐縮です。“他国には無い現象”→ ①かつて数年ブラジルに住んでいた知人曰く「ブラジルには日本のような『全国的流行』はないなァ」②スイス旅行で街を行き交う人々を眺めていた時の印象━等からの推察です。

No.5 44ヶ月前

網野善彦の一連の著作を読んでみると、今回の記事中の

>>中世の日本では人口の八十五パーセントが農民だったというから、
>>国民のほぼ全員が一千数百年にわたって
>>こういう訓練を受け続けてきたわけである

というイメージが正しいのかどうかよくわからない。
網野によれば、中世の日本人はもっと多様だったようだし、
「日本人」自体が、地理的な「日本」に閉じたひとびとというわけでもない。

もっとも、網野もわたしが読んだときはすでに古典同然であり、
同時に、批判も多くなされていたと記憶しているが、
結局学問的に最近は網野説をどう見るのが正しいのか浅学ゆえに知らない。

どうであれ、『日本人とユダヤ人』は、網野「前」の著作であり、
そこに描かれた日本人観は、再検討を要するのではないかと感じている。
『日本人とユダヤ人』はひとつの著作として面白いが、
書かれていることの一般化には注意が必要であろう。

ただし「同調するようにとの強い圧力」については、重要な問題である。
これについては、自分のいる「社会」の具体例からかんがえるほうが、
著作からかんがえるよりも、深くかんがえられるのではないかと感じる。

たとえば、この孫崎ブログでは、「同調するようにとの強い圧力」は
あるかないか。一年前はあったかなかったか。「同調するようにとの強い圧力」が
あったとして、その圧力をかけていたヒトビト(私見では三人以上いる)は
それを自覚していたか。

No.6 44ヶ月前
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