『月刊日本④』掲載「握りつぶされた森友スクープ」
相沢冬樹は1962年生まれ。ラサール高校、東大法学部、NHK,大阪府警キャップ、司法キャップ等を務めた。
相沢:森友学園へ売却された国有地は、評価額の9億5600万円から、ごみ撤去費用の約8億2000万円が値引きされ、1億4000万円で売却されました。
大阪の司法担当キャップとして森友問題の取材を進めていた私は、2017年6月までに、近畿財務局と学園側との間で売却価格をめぐって行われた協議の内容をつかみました。
財務局は学園側にいくらまでなら支払えるかを尋ね、上限としておよそ1億6000万円という金額を提示していたのです。かう側の都合に合わせて価格を決めたと思われる行為で、財務局の背任を強く伺わせます。
しかし、このネタはすぐには放送できませんでした。当時のK社会部長は「報道局長に報告しないといけないので、少し待
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コルテス29歳、下院議員一期目。現在米国政治家で、トランプの次に話題に。話術抜群。タイム誌特集。彼女主張の『グリーン・ニューディール』(信用危機・気候変動・脱原油)政策討論へ。ツイッターフォロアー350万。資本主義の支持失う中で民主主義社会主義者
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ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の発言、このブログで「人間の奴隷でないが、制度の奴隷」を見たが、彼はさらに「貪婪諸国連合軍を相手に無謀絶望の戦争をはじめ、自らを最後の犠牲にしてしまう悲運を見るのではなかろうか」と予言している。
コメント
今回孫崎さん引用のこれだけの内容からも、疑問がわく。
相沢冬樹氏が
「近畿財務局と学園側との間で売却価格をめぐって行われた協議の内容をつかみました」
「財務省が直接森友学園側に「トラック何千台も搬出したことにしてほしい」という「口裏合わせ」を行っていたという「特ダネ」を突き止めました」
というのなら、その情報源は、常識的に考えて、交渉にあたっていた現地財務局側の係官か、学園側で交渉していた弁護士かどちらかということになろうが、「財務局の背任を強く伺わせます」というのだから、背任が疑われる現地財務局の係官からというよりは、学園側で交渉していた弁護士が情報源ということになるだろう。弁護士側のたしかな証言なり、交渉中の録音なりという証拠を相沢冬樹氏はもっているのだろう(そうでなければNHKのニュースにはできない)。
この弁護士は名前も特定されているが、国会で証人喚問も参考人招致もなされておらず、記者会見すらなされていないはずである。
問題の核心にさわる情報をもっているはずなのに、なぜだろうか。わたしの想像(ただの想像だが)では、この弁護士も背任の共犯とか恐喝にあたるような行為をしているからであろう。そうでなければ、オモテに出てこれるはずである。相沢冬樹氏はそのことを書いてない(念を押すが、もちろんただの想像)。
そしていま、相沢冬樹氏はNHKをはなれ、彼の主観からしても、森友問題を自由に追求できる立場になったはずである。ならば、なぜ核心を知るこの弁護士をもっと追求しないのか。
あるいは、相沢冬樹氏が当時報道したかったことは、もう全部この「月刊日本」の記事中などで報道されているはずである。ならばなぜ、相沢冬樹氏の報道をうけた報道各社は、核心を知るはずのこの弁護士に集中しないのか。
相沢冬樹氏自身が「NHKの問題」に話をすりかえているようにすら見える。「NHKの問題」はそれはそれで重要だが、「NHKの問題」はもともとの「森友問題」ではない。
もっとも、「森友問題」を「NHKの問題」「官邸の問題」「安倍首相の問題」とはじめから定義したい勢力もあれば、簡単に影響を受ける視聴者・読者というものもいる。仮に「森友問題」がそれらと関係があるのだとしても、財務局と弁護士とのあいだに真になにがあったかという観点から問題を明らかにしてゆくのでなければ、扇動・被扇動の関係でしかないであろう。
おまもりに、ハーンの記述をおいておこう。
・クラス感情を害した生徒はたちまちのけものにされてしまう。
・だれもがだれかを見守っている。ひとなみでないこと、風変りなことなどは、たちまち注目の的になり、真綿で首に穏やかに押えつけられる。
(ID:18367902)
官僚人事システムが、政治家主導になれば、マスコミを管理監督する総務省官僚は、政治家に支配されることになり、マスコミに対し、政治家関連の報道を細かく追及していくことになる。当然の成り行きです。人間の上下関係は組織の中では絶対であり、特に公的報道機関のNHKは、政治家を見て行動することになる。NHK関係者の善悪を問うのは酷でしょう。次の法案成立が、すべて現状の官僚のモラル低下、公僕意識の欠落につながっている。
内閣人事局人事支配制度については、日本維新の会が特に強く抵抗したようであるが、最後は野党の民主党が合意して、法案成立に至った。ウイキペディアによると、
2013年12月3日自民党、公明党、民主党は、国家公務員制度改革関連法案の修正合意。合意文書を交わし、2014年通常国会での法案整理について確認した。
3月法案が可決し、5月30日内閣人事局を発足させた。