これまで、原発は①エネルギーコストが安い、②エネルギー全体では原発依存は不可避の2つを主たる論点として推進し、現在でも再稼働しようとしている。

 しかし、この2つとも違っていることが証明されつつある。

 急に原発廃炉コストが浮上し、「政府は、東京電力福島第一原発の廃炉や賠償、一般の原発の廃炉などの費用を広く消費者に負担させる仕組みの検討を始めた。新たな国民負担が8・3兆円ほど生じ、4月の電力自由化で家庭用小売りに参入した「新電力」に乗り換えた消費者にも負担させる(朝日)」動きが出てきた。

 かつ1兆円かけて開発してきた「もんじゅ」の廃炉の方向が出てきた。

 原発の重要問題の一つが使用済み燃料の処理にある。これまで燃料サイクルで使用できるとして、この問題を逃げてきたが、もんじゅの廃炉は、使用済み燃料の処理をどうするかという問題を浮上せざるをえず、このコストはとてつもない額にのぼる。