これまで、原発は①エネルギーコストが安い、②エネルギー全体では原発依存は不可避の2つを主たる論点として推進し、現在でも再稼働しようとしている。
しかし、この2つとも違っていることが証明されつつある。
急に原発廃炉コストが浮上し、「政府は、東京電力福島第一原発の廃炉や賠償、一般の原発の廃炉などの費用を広く消費者に負担させる仕組みの検討を始めた。新たな国民負担が8・3兆円ほど生じ、4月の電力自由化で家庭用小売りに参入した「新電力」に乗り換えた消費者にも負担させる(朝日)」動きが出てきた。
かつ1兆円かけて開発してきた「もんじゅ」の廃炉の方向が出てきた。
原発の重要問題の一つが使用済み燃料の処理にある。これまで燃料サイクルで使用できるとして、この問題を逃げてきたが、もんじゅの廃炉は、使用済み燃料の処理をどうするかという問題を浮上せざるをえず、このコストはとてつもない額にのぼる。
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国民安保法制懇見解──安保関連法制定から1年を経て「自衛隊の活動やがて国民の安全を脅かすリスクを説明なしに強引に進める政府の姿勢、リベラル・デモクラシーの政府でなく、形ばかりの選挙を施行する非民主的な独裁国家にふさわしい」
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1%の可能性の『小説外務省 尖閣問題』のテレビ・ドラマ化はやはり実現しませんでした。でも話を持ち込んでくれたディレクターには感謝です。
コメント
核燃料再利用を目的としたもんじゅの問題解決を続ける企業の姿勢が、採算性の点で疑問符が付くようになり、政府機関の存続さえ危うくなり始めたのが実態なのでしょう。
企業は利益の追求が第一であり、もんじゅで会社経営の目的を達せないのであれば、もんじゅ撤退しかない。問題は、使用済み核燃料の処理の問題が、二重に降りかかることになるが、その解決策が策定できるかが問われ始めたとみるべきなのでしょう。使用済み核燃料問題の解決策がとん挫した現時点は、孫崎さんご指摘のように、まず原発再稼働をやめることなのでしょう。
財政の天文学的赤字と使用済み核燃料の天文学的増大は、日本が緊急に解決しなければならない問題であるのに、政府に全く問題解決意識がなく、成り行き任せは、国民の委託を受けた政府というには程遠い。政府自民党はは、公明党に助けられた政府であり、公明党が離れれば、民主党と異なることがないことに気が付くべきでしょう。
政府は、原発の廃炉費用を、既存の電力会社だけでは負担できないから、すべての国民に負担させようと考えている。
これは、危険な原発を止めろと叫んでいる人や、原発事故で被災した人にも負担させようという考えだ。
なぜ受益者ではなく、被害者が負担しなくてはならないのだ。
受益者とは、電力会社・電器メーカー・大銀行・財界・経産官僚などの、いわゆる原子力ムラの住人たちだ。
福島第一原発の事故で、世界各国が原発政策を見直し、日本でも多くの国民が「原発は危険だから再稼動するな」と声を上げているのに、「原発は低コストだ」と言い続けて、再稼動に励んでいた。それが一転して、「廃炉費用は高額だから電力会社だけでは負担できない」と言いだした。
電力会社だけで負担しきれないのなら、国民を騙して暴利を貪ってきた原子力ムラが負担すべきである。
国家ぐるみの「安全・低コスト詐欺」を、国民は許さない‼。
8月28日深夜に放送のNHK「解説スタジアム」「どこに向かう日本の原子力政策」(午後11時55分~0時49分)で、はっきり答えが示されています。出席の7人NHK解説委員全員が、政府の原発政策を徹底批判していました。
「政府が右と言っていることを、左と言うわけには行かない」と公言してはばからない会長の下で、解説委員たちが厳しい締め付けを恐れず、よくもあれだけ勇気ある発言できたものだと絶賛されています。まさに「国民必見の番組!」「NHKはまだっ腐っていなかった!」。
(ID:19005377)
孫崎先生がおっしゃる通り、原発は全くマイナスのエネルギーとなったと私も思います。
日本という国家は、過去何度も書き、我ながら恥ずかしく思うのですが、やっぱり、戦前において軍部がやったように、戦後は原発村(原発共同体と言うべきか)が国家内国家として横暴を極めて来たユニークな国家と見なさなければなりません。もんじゅの廃炉を契機として原発事業からの撤退を決断すべき時期に来ていると私は思料します。
第二次大戦の敗北では日本は在り難いことに相当の賠償金の支払いを免れました。それを補う意味をも含んだ上で核に頼らないクリーンなエネルギーへの100%依存(米国の資本市場は既に原発を投資対象から外してしまっている)と非核三原則の徹底順守に向かうべきだと思います。そうすることは東アジアの安定確保は勿論のことイエローヤンキーの汚名返上が出来て東アジアのみならず世界から崇敬されること間違いありません。さもなければ、行き着く果ては、言うまでもなく、76年前に経験した敗北です。