どの様な外交環境にあるかを考えることが重要である。
まず、国後・択捉について考えて見よう。
日本は、サンフランシスコ平和条約で千島を放棄した。そして、全権代表の吉田首相は国後・択捉を南千島であるとの位置づけをしている。
他方、米国とソ連の間においてはルーズベルト大統領がヤルタ会談で、千島をソ連にあげるといい、1945年8月19日、トルーマン大統領はスターリンに対して、「千島列島の全てをソ連極東軍総司令官に明け渡す領域に含むよう、修正することに同意する」と送信している。
この状況からして、国際的に国後、択捉がソ連領になったことに対する疑義はほとんどない。
一方、歯舞・色丹をみてみよう。日ソ共同宣言を見てみよう。「ソヴィエト社会主義共和国連邦は,日本国の要請にこたえかつ日本国の利益を考慮して,歯舞諸島
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この孫崎氏の分析は、普通の日本人ははとっくに知っている常識の範囲であり、まったく異論はない。阿部さんが何を信じ、または信じていないが信じていると見せかける態度をとることが、自らの、または日本国の運命にとってプラスに働くはずだと信じているのかは、もちろん、他人の心のなかのことだから、不明である。どっちにしても、むだなことに国費を使ってほしくはない。ロシアとの平和条約なんて要らない。そんなものがあろうがなかろうが、あの国は必要だと思えば、日本を侵略するだろう。それを防ぐことはできない。せいぜい、伊勢神宮にどもお参りして、お祈りをするほうが良い。そのほうが安くすむから。効果はたぶん、ほぼ同じ、すなわち、全くゼロだろう。
(ID:32175174)
たぶん、阿部さんは日本国の首相という、役を獲得した俳優として、十分に演技したいと、思ってるだけだろう。まあ、結構ですよ。どっちみち、この日本国は、米国の下で生きていくしかないんだから。せいぜい、若い人は自分が半分アメリカ人になったつもりで、ウハウハ生きたらいい。それが、どうした。別に悪いことじゃないよ。本物のアメリカ人というやつらも、そばによってよく観察すれば、あんたとほぼ同じ人間、別に素晴らしい人生なんか送っていないことがわかるから。羨むほどのやつらじゃないよ。どうしてもというなら、いっそのことアメリカ人になればいい。あんたの隣人は、元メキシコ人、中国人、韓国人のアメリカ人だらけ、もちろん、白いのも黒いのもいるが、やつらも別にうらやむほどのそんざいじゃないよ。それがアメリカという国さ。
(ID:18982160)
「自国が何をしたいかだけでなくて、相手が何を考えているか、どのような外交環境にあるかを考えることが重要」。これは、外交交渉だけでなく、あらゆる交渉ごとの大原則である。
だが、わが国の外務官僚には、この視点が抜け落ちているように思う。子どもの頃から、ガリ勉一筋で優等生を続けて来たから、「自分は相手より優れた人間だ」と勘違いしているのだろう。そして、話し合いがまとまらないのは、「自分の言い分を納得しない相手が悪いのだ」と決めつけて、相手国を非難する。だから日中も、日韓も、一向に改善されないのだ。
国後・択捉がソ連領になったのはヤルタ協定による正当なものであり、日本がポツダム宣言を受諾したことは、それを受け入れたのだ。今さら「南千島」だなどと言っても、国際的には通用しないだろう。
この2島には、今や数万人のロシア人が生活し、産業も営まれている。これを「返せ」というのは、理不尽な要求である。
たとえプーチンが返還しようと考えても、住民が納得しないはずだ。
住民の少ない歯舞・色丹については返還があるかも知れないが、米軍基地を建設されてはたまらないから、ロシア軍が常駐するだろう。