日本はいつ、第二次大戦を終えたのでしょう。

こう聞くとほとんどの人が、「一九四五年八月十五日に決まってるじゃないか。いまさら、なにをいってるんだ」とおっしゃるかもしれません。たしかに八月十五日は終戦記念日とされています。

一九四五年八月十五日正午、昭和天皇の肉声(玉音放送)が、はじめてNHKのラジオで流れました。その内容は、

「私は世界の大勢と大日本帝国の現状にてらして、非常の措置をもって時局を収拾したいと思う。忠実で善良な国民に告ぐ。私は帝国政府に対し、米国、英国、中国、ソ連の四カ国が提示した共同声明を受け入れることを通告させた」(口語訳)

というものでした。私たち日本人の多くは、

「八月十五日に共同声明〔ポツダム宣言〕を受け入れることにした。だから戦争は終わったのだ」

と思っています。しかしよく考えてみると、一方が「やめた」といったからといって、戦争が終わるといもの