この法則をなぜ発見できたかというと、それはモテる人をさんざん観察した結果です。モテる人をさんざん観察した結果、ある一つの共通点を見出しました。それは「気が多いこと」です。モテる人は気が多いのです。同時にたくさんの人を好きになるのです。
では、同時にたくさんの人を好きなると、なぜモテるようになるのか? それはこういうわけからです。
まず覚えておいてほしいのは、「恋愛とは本質的にゲームである」ということです。そしてゲームである以上、上手くいった上手くいかないや、勝ち負けがつきまといます。
なので、ゲームが好きだったり、ゲームに熱中できない性格だと、恋愛もなかなか上手くいきません。また、恋愛とゲームの相性がいいのもそのためです。世の中には数え切れないくらいの「恋愛ゲーム」がありますが、それは、恋愛そのものが本質的にゲーム性を帯びているからです。
さて、「恋愛がゲームである」ということはお分かり頂けたかと思います。では、そのゲームのような恋愛を上手くいかせるためには、どういった取り組みが必要でしょうか?
それは、「面白くする」ということなのです。
ゲームに最も必要なことは、「やっていて面白い」ということです。これ以外の要素は必要ないくらいです。
恋愛もこれと全く一緒で、上手くいかせるためには「面白くする」必要があるのです。参加する人が面白がれるような仕組みを構築することが、恋愛を上手くいかせるコツなのです。
では、恋愛をゲームのように面白くするにはどうすればいいのか?
一つには「ドラマの主人公化させる」というのがあります。ただ、これについてはまた別の機会に詳しく述べたいと思います。
もう一つは、「参加人数を増やす」ということです。
ゲームというのは、参加人数が多ければ多いほど面白い――これは「絶対的な真理」です。
以前、ファミコンやゲーセンが流行った頃、一人でもくもくとゲームをする人が大量に出現して、「ゲームとは根暗な人が一人でもくもくとするもの」と思われていた時期がありました。
しかしその後、ゲームボーイやネットゲームが出現したことによって、そうした人たちが大量に「対戦ゲーム」や「多人数参加型ゲーム」に流れ込んでいきました。そして今、大流行しているのが「ソーシャルゲーム」です。大人数が参加して、その中で遊ぶものです。
このように、ゲームの歴史を見ても、「ゲームというのは参加人数が多ければ多いほど面白い」という「絶対的な真理」の存在は明らかです。
そのため、恋愛を上手くいかせようと思ったら、この「ゲームにおける絶対的な真理」を移し替えてやればいいのです。
すなわち、参加者を多くする――このことが、恋愛を面白くし、引いては、それを上手くいかせるコツとなるのです。
考えてみてください。
例えば、あなたが恋心を抱いている相手がいたとします。
その相手があなたを好きだったら、嬉しいですが、あまり面白くはないですよね。簡単に手に入って、興醒めです。
では、その相手があなたのことも好きだけれども、他の人も好きな「気の多い人」だったらどうでしょうか?
これは、俄然燃えてくるはずです。その他の人との競争になるので、純粋にゲーム的な面白味が生まれ、引き込まれてしまいます。
さらに、別のケースも考えてみましょう。
あなたが好きな相手がいたとして、その相手があなたを好きではなく、誰か別の人一人を好きだった場合、あなたはきっと、「面白くない」と思って、簡単に諦めてしまうでしょう。
しかしながら、その相手があなたを好きではないものの、あなた以外の複数の人を好きな「気の多いタイプ」だったらどうでしょうか?
その人が気の多い分、「自分にもチャンスがあるのでは?」と思って、そのゲームに参加してみたくなりませんか?
このように、「気が多い人」というのは、さらに別の人からも好かれるという吸引力があるのです。
さらに、あなたが「気が多い人」であったケースを考えてみましょう。
ある時、あなたはAという人物に好意を示し、モーションをかけます。しかし、Aはあなたに興味がなく、失敗に終わったとします。
もしあなたがAに一途だった場合は、Aのことが忘れられず、悶々とした日々を過ごすことになるでしょう。そのため落ち込んでしまい、魅力はますます減退します。そうして、Aのあなたに対する印象も、どんどんネガティブなものになっていくでしょう。
しかし、あなたが気が多いタイプで、Aに振られた次の日に、Bにモーションをかけていたら、Aはあなたのことをどう思うでしょうか?
ここで、恋愛経験の浅い人は、「そんなの怒り出すに決まっている」と思うのですが、実際は違うのです。怒り出す以前に、Aは「言いしれぬ不安な気持ち」にさせられるのです。
「あれ、昨日あの人をふっちゃったけど、まずかったかな?」
そういう気持ちにさせられます。そうして、これまで気にならなかったあなたのことが、急に気になり出してくるのです。
では、なぜAは不安になってあなたのことが気になるのか?
それは、こういう理由からです。
コメント
コメントを書く(ID:1168733)
恋愛とは生物が発明した敵対的でないゲームであり、ブランディングの本質なのでしょうか。
(著者)
>>1
了解しました!
引き続きよろしくお願いします。
(著者)
>>2
確かに、おっしゃるように「価値創造」を学ぶ絶好の場ではありますね。特にビジネスは恋愛と似ているので、優秀なビジネスマンは、恋愛経験が豊富であるほど有利であるということができると思います。