
1994:その45(1,931字)
この連載もいよいよ1994年の核心部分に近づきつつある。
何度目かの言及になるが、そもそもなぜ1994年をテーマにこの連載を書き始めたかといえば、1995年が時代の大きな転換点だったからだ。そして、その転換点を知るには、転換後の1995年以上に、転換前の1994年を知ることが重要だと思ったからである。
1995年は、阪神淡路大震災や地下鉄サリン事件も転換の大きなきっかけとなったが、それ以上に大きかったのはWindows95の登場と、それによって広まったインターネットだ。これで一気に世界が刷新された。新たな時代が幕を開けることとなったのだ。
そのため1994年は「インターネットがない時代」ということになる。では「インターネットがない時代」がどういうものかといえば、大きくは「近代社会」である。「人口増加時代」であり、「一億総中流社会」だ。あるいは、ジャパン・アズ・ナンバーワン社会、ホワイトカラ
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