トヨタ生産方式について考える:その13(2,591字)
トヨタ生産方式の大野耐一は、部下への教育において「手取り足取り教えない」ということを信条としていた。部下が自分で問題解決方法や、あるいは問題そのものを見つけるまで、ひたすら待つことにしていた。
ただし、漫然・超然と待っていたわけではなく、強い圧力をかけていた。無言で部下を工場へ連れ出し、長い時間見回ったりしていた。あるときなどは、工場の一角にガムテープで四角を描き、その中に部下を一日中立たせたこともあったという。そこから見える景色に製造工程の問題点があるから、自分で気付というわけである。
そうやって圧力をかけられると、部下も追い詰められ、血眼になって問題点を探した。そうしてようやく見つけると、そこで初めて「改善方法を考える」というプロセスが始まるのだ。
また、大野は部下を絶対に褒めなかった。部下の示した改善案に納得したときも、何も言わなかった。しかしそれが常態化してくると、やがては部下も学
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