ハックルベリーに会いに行く

マンガの80年代から90年代までを概観する:その46(1,964字)

2022/03/17 06:00 投稿

コメント:1

  • タグ:
  • マンガの80年代から90年代までを概観する
赤塚不二夫のマンガの最も重要なモチーフは「父」である。特に「父の失権」だ。権力を失った父の、その落ちぶれた様を笑う――というのが、赤塚マンガの基本構造である。その根底には、強烈な父親差別(かつ愛憎)がある。

「笑い」というのは、このように差別構造の上にしか基本的に成立しない。しかしながら、弱者を差別するのは一方で、人間の持つ倫理に反する部分もあり、素直に笑えないところがある。

その矛盾を解決するために、いつしか人は「権力者を差別する」という笑いの構造を生み出した。現代日本でも、例えば「首相はどれだけ差別してもいい」ということになっている。安倍元首相などは、日本で一番差別された人間といっていいだろう。校長先生や会社社長を差別するのも、これと一緒の構造である。

ただし、こういう構造は昔からあり、すでに技法として定着してしまっている。そのために、刺激や面白みが少ない。安倍元首相を差別する人は多い

ここから先は有料になります

ニコニコポイントで購入する

チャンネルに入会して購読する

  • この記事は過去記事の為、今入会しても読めません。ニコニコポイントでご購入下さい。

コメント

津波の映像に惹きつけられるのはそういうことなんですね。

No.1 32ヶ月前
コメントを書き込むにはログインしてください。

いまブロマガで人気の記事

継続入会すると1ヶ月分が無料です。 条件を読む

ハックルベリーに会いに行く

ハックルベリーに会いに行く

月額
¥880  (税込)
このチャンネルの詳細