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メジャーエンブレム2馬身差完勝2歳女王/阪神JF

2015/12/14 13:42 投稿

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<阪神JF>◇13日=阪神◇G1◇芝1600メートル◇2歳牝◇出走18頭

 人馬念願のG1初制覇だ。1番人気メジャーエンブレム(田村)が2歳女王の座を射止めた。2番手追走から後続に2馬身差をつける完勝で、鞍上のクリストフ・ルメール騎手(36)は今年3月のJRA移籍後初のJRA・G1制覇を達成した。また、管理する田村康仁調教師(52)も開業18年目にして初めてのビッグタイトル獲得となった。2着は10番人気ウインファビラス、3着は3番人気ブランボヌール。

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阪神JFを制したメジャーエンブレムのルメール騎手はお立ち台でポーズを決める

 ただ真っすぐに。後続への意識は頭から追い出した。ルメール騎手はメジャーエンブレムを追い続けた。抜き去るべき目標はもういない。3角で外にふくれるキリシマオジョウをパス。眼前には世代最強を証明する直線だけが待っていた。他馬との差はぐんぐん広がる。ゴール寸前で差されたアルテミスSのような接戦ではない。2馬身差完勝。文句なしの女王襲名だ。

 待ちこがれたビッグタイトル。「ごっつぁんです!」。ルメールの笑顔がはじけた。今年3月のJRA移籍後、初めてのG1制覇達成だ。1番人気を背負っても、競馬ではとにかく冷静だった。抜群のスタートを切り、あわてず2番手を追走。「今日はいい感じでリラックスして、いいポジション。いつも長くいい脚を使う。直線でもパワーがすごかった。コンディションは一番良かった」。パートナーは期待通りの走りを見せた。「JRAのG1ジョッキーになりました。ちょっと遅くなったけど、とてもうれしい」。立て続けに出てくる流ちょうな日本語が“遅くなった”時間の長さを示していた。

 労を惜しまず、日本競馬に順応した。まだ完璧とは言えないコミュニケーション。そこは努力で補ってきた。来日後は騎乗した馬のメモを自筆で作成し、特徴を頭にたたきこんだ。必死だった。「でも、メジャーエンブレムはG1を勝ったからね。わざわざ書き記す必要はない」。歓喜のゴールはそれだけ印象深い。喜びと興奮を胸に刻み込んだ。

 すでに気持ちはクラシック制覇を見据える。「桜花賞は問題ないよ。クラシックのレースも勝てると思う。デビューしたときから、とてもいい馬だと思っていた。今日はすごくうれしかった」。気分転換に染めた金髪に笑顔が映える。今度はJRA・G1ジョッキーとして、桜舞い散る仁川に帰ってくる。【松田直樹】

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