土曜京都メーン・デイリー杯2歳S(G2、芝1600メートル=14日)にデビュー3連勝中のシュウジ(牡2、橋口弘)が登場する。ここまでの3戦はいずれも危なげなく勝利。コンビを組む岩田康誠騎手(41)がロードカナロア級と評するポテンシャルを秋の淀でも披露しそうだ。最後のデイリー杯となる橋口弘次郎調教師(70)は同レース史上最多の5勝目がかかる。
坂路で軽めの調整を行ったシュウジ
全休明けの坂路。細かい雨が降る中をシュウジは駆け上がった。見た目にはゆったりとしたキャンターだが、ラストは15秒6。軽く走っただけでスピードに乗ってしまうほどのポテンシャルを、このキンシャサノキセキ産駒は持っている。
5日の1週前追いでは岩田騎手を驚かせた。馬場の荒れた坂路で4ハロン51秒7-12秒3の猛時計。3ハロン目は11秒7というスーパーラップだった。「コーナーからの加速がすごかった。行きだしてからの反応が尋常じゃない。こんな感覚を味わったのは久しぶり」。どの馬以来か? と問われた名手は「ロードカナロア」と香港スプリントを連覇した世界最強スプリンターの名を挙げた。
前走の小倉2歳Sでも、その片りんを見せた。スタートで遅れたが3角からロングスパートで完勝。鮮やかなレースぶりから、橋口弘師は「本質的には1200メートルがベストかな」というが、鞍上は「マイルは大丈夫。折り合いはつく」と言い切る。担当の千野助手も日々「ハミを抜いて走らせるよう工夫している」。そもそも2歳戦レベルでは、距離うんぬんを超越した存在である可能性もある。
来年2月で定年引退する橋口弘師はこれまでデイリー杯2歳Sを4勝。シュウジの5勝目で締めくくる。【岡本光男】
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