都内の桜はちらほら散り始めましたが、4月の格闘技界はまだまだ花盛り。UFCでは堀口恭司がフライ級チャンピオンシップに挑めば、修斗新宿FACE大会は発売1週間足らずでチケットがソールドアウト。まさにこれから見頃を迎えます。
その中で一風変わったイベントが開催されたのをご存知でしょうか。それは「TTF CHALLENGE 04」と「DEEP八王子超人祭り!」の合同興行。長南亮が主催して質の高い玄人好みのマッチメイクで人気を博している「TTF」と八王子を拠点にバラエティー豊かなラインナップを揃える「超人祭り」。水と油? 無鉄砲な鉄砲? 生まれも育ちも大きく違う大会がまさかのコラボレーション。トータル23試合が用意され、案の定悲喜こもごもの感情が交差するロングラン興行になったではありませんか。
そこで今回のMMAオレンジ色の手帖は八王子界隈で行われたこの局地的な格闘技イベントを大特集。試合内容はそこそこに好事家が好きそうなエピソードをいつも通りにゆるく綴っていきます。題して「格闘技ぶらり途中下車〜八王子珍道中〜」! 今宵も電波と充電の続く限りよろしくお願いします。
まず最初に触れておきたいのは会場となったエスフォルタアリーナ八王子。初めて耳にした方も多いと思いますが、それもそのはず昨年の11月にオープンしたばかりの八王子市の総合体育館です。
しかし、市の施設と侮る事なかれ。外観も内装もショッピングセンターや美術館かと思うほどキレイな建物。施設内にはボルダリングの設備やフットサルコート、ヨガなどを行うスタジオ、託児所まで設置される充実ぶり。モテるための要素満載じゃありませんか。中目黒や恵比寿あたりにあっても何ら不思議ではありません。
しかも、試合が行われたメインアリーナはとにかく広い!多摩地区最大をうたっているだけあって、なんとバスケットコートが3面も取れるほどの広さを誇ります。2階~3階に設置された観客席だけでも2000席もあるというから横浜文化体育館や大田区総合体育館レベル。知らないうちにとんでもないハコができたものです。
新たな格闘技の聖地誕生かと期待が高まりましたが、気になるのは都心からのアクセス。最寄の京王高尾線の狭間駅は高尾山の一歩手前ですよ……。新宿駅から50分、東京駅からだと1時間オーバー…。電車の本数も1時間5〜6本と少なく、今大会終了後に終電で帰宅したという大会スタッフもいたというから気軽に開催するわけにはいかないのでしょう。
そんな狭山駅には開場1時間前の昼12時に到着。ロングラン興行を覚悟して早速の腹ごなしへと向かいました。手早く済ますには会場近くのイトーヨーカドーに入れば済みますが、せっかくなので狭山グルメ? 高尾グルメ? を満喫すべく地元のお店を探してみることに。
「孤独のグルメ」の井之頭五郎ばりの嗅覚を効かせて会場と逆方向に歩くことしばらく。あたりは格式ある民家ばかりで不安は募る一方。突如「抜刀術」の看板が出現した時にはさすがに昼食を諦めかけました。それでも根気よく歩き続けると15分くらいで大きめの街道沿いにチラホラとお店を発見。ステーキのげん、すた丼などに食指が伸びましたが、ここは徹底して「地元」に拘りましょう。本格的な店構えの中華料理店「典代婁」に思い切って突撃してみることに…。
気さくなご夫婦で営んでいるいかにも街の中華屋の雰囲気ですが、味は混じりっ気なしの超本格派。メニューの先頭に書いてあった麻婆豆腐は山椒の効きっぷりがハンパじゃありません。独特の爽やかな風味が鼻と口を通って脳に直撃!追撃のパウンドとばかりにラー油の濃厚な辛さがジワジワと効いてきます。
豆腐の触感や大豆の味わい、程よい辛さといい、全てが絶妙のバランス。都心でもここまで本格的な麻婆豆腐は味わえないですよ。挟間の麻婆豆腐恐るべし…。それもそのはず、帰宅後に食べログをチェックするとなんと3.41という高得点!思わず納得です。その他にも麺類、飯類、一品料理に点心とバラエティー豊かなメニューが並んでいるので、次回の狭間大会の時にはマストでしょう。
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