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RIZIN香川大会で現役復帰する前田吉朗インタビューです!(聞き手/ジャン斉藤)


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――
3年前に感動的な引退興行を行なった前田吉朗さんがまさかこういうかたちで復帰するとは思いませんでした!

吉朗 引退興行やりましたねぇ。

――
今度のRIZINが吉朗さん地元の香川開催だから……という理由はなんとなくわかるんですけども、どういった流れだったんでしょうか。

吉朗
 そこは繁……じゃなくて佐伯代表から話が……。

――
えっ、普段はなんて呼んでるんですか(笑)。

吉朗
 それはもちろん佐伯代表ですよ(笑)。地元・香川の友達から「香川でRIZINがあるけど、出んの?」みたいな話をずっとされてて。

――
地元だから出るんじゃないか、と。

吉朗
 そういう話を振られても「まぁまぁ、もう出んよ」って答えてたんですけど、ウチの飴山(聖也)を出してくれっていう話になって。

――
飴山選手も香川大会に出ますね。

吉朗
 それだったらアイツと一緒にRIZINに出るのは楽しいかなあと思って。

――
なるほど。師弟でRIZIN香川に臨もうと。

吉朗
 そういうなら俺、出たいなって思って。まあまあ地元だからってことも当然ありますよ。

――
弟子と一緒に出ることはなかなかできることではないですよね。

吉朗
 そうですね。なかなかできることではないし、ボクも師匠の稲垣(克臣)さんと何度か一緒に同じ興行に出てるんですよね。それはやっぱりいまでも記憶に残ったり、ボクの中ですごくいい思い出っていうか、感慨深いものでもあるので。

――
代えがたいものだったりするんですね。

吉朗
 いやまあ、ボクが勝手にそう思っとるのかわかりませんけど(笑)。

――
やっぱり一緒に何か目指していくことは思い出になりますよね。

吉朗
 そうですね。一緒に練習もしてるし、なにより試合に向けて自分のテンションが上がるんで。

――
引退後、また気持ちを上げたくなる瞬間はあったんですか?

吉朗
 「試合をしたい!」とはあんまり思わなかったんですよね。実際試合をすることはもう無理だなと思って、引退したわけなんですけど。それでも今回やると決まったのが11月ぐらい……。

――
けっこう前なんですね。

吉朗
 いや、違うな。

――
違いますか?(笑)。

吉朗
 ごめんなさい、ウソです。なんとなく「あるんだろうな……」と思いながらも、実際に決まったのは1月に入ってからですかね。

――
正式に決まったのは1月だけど、なんとなく香川大会に出るかもしれないという心持ちだった。

吉朗
 なんとなく準備はしてて、やっぱり決まってからは本格的に動き出したって感じなんですけど。下準備をしとる段階ではそんなに一生懸命やってるわけでもなく、タラタラとやってたんですけど。決まってからはやっぱりそれっぽく動くじゃないですか。やっぱり身体がキツイんですよねぇ、すごく。

――ボクの勘違いだったら申し訳ないんですけど、記者会見のときにやや足を引きずっていたのは、その影響があったりしたんですか?

吉朗
 いや、あんまりそのつもりはないんですけど。まあ、そこはボクの歩く癖なんでしょうね。試合に向けての練習も、現役時代の3分の1ぐらいなのに、もう次の日ヒーヒー言うとる(笑)。まあ、そうなるだろうなと思いながらやってるんですけど、やっぱりなんか楽しいんですよ。すごく張り合いがあって。

――
心地いい疲れというか。

吉朗
 心地いいかなあ?

――
よくはない(笑)。

吉朗
 心地よくはないですよ。身体は痛いし、眠たいし、疲れて忙しいし(笑)。「なんで試合、受けたの?」と思いながら、やっぱりこういう生活が好きなんですよね。何かに向かって頑張っとるときがやっぱり楽しんで。

――
格闘家として20年近くそういう生活をしてきたわけですもんね。

吉朗
 はい。懐かしさもありますし。

――
でも、若いときとはまた違う感覚もあるんですか?

吉朗
 全然違うって言ったら違うんでしょうけど、やっとることは一緒ですから。この20年、頭からケツまでずっと同じことをやっとる。

――
現役時代との違いでいえば、いまはジムも経営されてますよね。

吉朗
 そうですね。いろんなものを背負ってますよ、やっぱり。まあ、背負うもんがちょっと昔に比べたら増えたなっていうだけで。そこは前田吉朗なんだから、なんとかなるでしょって。

――
対戦相手(横内三旺)が決まったのも1月に入ってからですか。

吉朗
 その前後で「そいつやで」っていう感じで言われました。

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――
横内三旺は18歳でプロデビュー戦ですけど、何か思うところはありましたか?

吉朗
 まあ、どうもないですね。べつに誰でもいいって思ってたんで、とくに相手にこだわったりとかはないし、そこは誰であろうとボクの中では勝負論がなかったんで。

――
記者会見での印象はどうですか?ちょっと舌戦まではいかない感じでやりあってましたけども。

吉朗
 すごくいい子なんやろうなあ……と思いましたよ。

――
そうなんですよね(笑)。SNSだとけっこう過激なんですけど。

吉朗
 ああ、そうなんですか、ボクがSNSを基本、見ることがないので。そのへんは傍からは聞いてたんですよね、「こんなこと言ってますよ」みたいな。まあそうなんやぐらいで、自分が直接見たらめちゃくちゃムカついたりするんやとは思うんですけど。SNSとかは弱いんで、ボクは。

――
吉朗さんとしては相手云々ではなく、自分と向き合うための試合でもあるわけですね。

吉朗
 相手は関係ないです、はい。ボクの中では関係ないけど、向こうからしたら、おいしいと思いますよ、すごく。キャリアも名前もあって。でもって、練習してなくて落ちとるオッサンでしょ。おいしいじゃないですか(笑)。いやまぁ、ちょっとは動いてますよ。ただまあ若い子と練習するにしても、いままで自分のやってたことを考えれば、練習って呼べるレベルではないですけどね。

――
吉朗選手からすると、いかにいまの自分を出せるかという戦いにはなるわけですね。

吉朗
 そうですね。昔の自分に戻すとか、戻さんとかもないんで、あんまり。自分の覚悟を決めるために練習をしとくだけなんで。

――
地元・香川で試合することに感慨深さってありますか?

吉朗
 ボク、初めてなんですよ、地元で試合するって。だからそれ自体はすごく感慨深いものもありますね。いままでなかったんで。

――
そもそも香川で大きな格闘技の大会がなかったですもんね。

吉朗
 ないですね。だから、今回の試合はすごいありがたいですよ

――
吉朗選手ってPRIDE、DREAM、戦極、パンクラス、DEEP、修斗……すべて上がってる選手っていないと思うんですよね。

吉朗
 はい、もう総なめにしてますから。

――
ただ地元で試合をしたことはなかったと。最後の最後でスタンプラリーじゃないですけど。

吉朗
 そうなんですよ。やったことないことは全部やっていかんとね(笑)。

・モツ鍋屋の事務員
・お坊さんのような稲垣克臣
・佐伯繁と長南亮の和解
・軽量級がなかった時代
・プロレスラー論……まだまだ続く


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