2012/05/04

1:41 am

岩崎良美さんがNHK-BSで「タッチ」を歌ってるのを観て
懐かしくいろんなことを思い出した。

40歳のころの作品だから若いといっても嘘つけ、
と言われるくらいの年齢だったのだけど、気分はまさに青春してた自分がいる。
その頃の侃々諤々の議論は思い出してみても激しかった。
相手は監督の杉井ギサブローさん、CXのOさん、東宝の藤原さん、
たまに声優の三ツ矢とも言い争った。
番組が始まったら、視聴率が良く、特に#25で初めて30%を超えてからは議論は自然に収束した。

主題歌はとても感慨深い。
ポニーキャニオンから作曲家は芹澤さんと言われ、
作詞家は別の人を推す人の多い中、康珍化さんで、とこだわった。
「呼吸を止めて一秒、あなた真剣な眼をしたから…♪♪」
この詞を最初に読んだときはなんてかっこいい詞なんだろうと思ったし、
あだち充さんの世界を詩的に音楽的に言い表していると感じた。

良美ちゃんの録音に立ち会って初めて歌で聞いたときは、
いい歌だって真剣に思った。
レコードが発売され思ったほどにはランクが良くなかったと思っていたら、
そのうち徐々に上がり始め最高で10位以内に入ったような記憶がある。
そもそも発売後50週も100位にランクインしてるなんてその当時でさえ、
まったくなかった現象だった。
詞の良さで歌が売れるとこういう現象が起こることがあると、
音楽産業プロが教えてくれて納得した、もちろんメロディも何処か寂しげで、切なげで言うことない。

TVアニメ「タッチ」は1985年4月~1987年3月まで計102話放送した。
27年もたってみると自分が渦中に居て作品づくりに奔走したなんてもうほとんど忘れている。
良美ちゃんがにこやかに歌って、僕に当時を思い出させてくれてうれしかった。
つい一緒に歌ってしまった、下手だけど。

この歌は番組放送中からカラオケに行った時は必ず歌うようにしている。
カラオケリストから消えるのが怖かったからだけど、
今やそんな心配はまったくなさそうだ。
でもこの歌は歌い続けよう、
だってレパートリー少ないから、歌うしかないのです。