「マイ・フェア・レディ」東京芸術劇場プレイハウスを観た。
完成された舞台、これを観ると何にも言うことなくてただただおもしろかった、
良かったっていうだけになる。
ストーリーは完璧、演出もどこにも大きな不満はない、音楽も耳に心地よい。
衣装も舞台美術もきちんとできていて破綻がない、転換もとてもスムーズ。
ただそれで心にずしんと来る何かがあったかっていうと、なにも無い。
3時間とてもいい気持にさせていただきありがとう、って言うだけ。
払ったチケット代の12,500円も別に名作の研究費としては高くない。
でも不思議ですね、こういうの。
やはり芝居ってその時の何かしら時代の空気映し出すものがないと心揺り動かされることがない、
のか、それともやはり僕がこの手の出来上がったラブストーリィの舞台が単に趣味でないのか、
自分でもよくわからない。
ただのあまのじゃくだけなのかもしれない。
友情とか、チームワークだとか、あり得ない境遇や状況から抜け出すためにとか、
平和のために闘うとかが好きなだけなのかもしれない。
作った人にはごめんなさいね、あなた方の誠実に舞台を作る姿勢は伝わっていて、
そこは感謝はするのだけど、どうも僕はこういうの苦手みたいです。
舞台上に高橋恵子さんが出てくるだけで幸福感が沸き起こってくる、ただのミーハー。
ああ、あの「高校生ブルース」「幼さな妻」の映像が今でも目に浮かぶ。
誰かこんな僕の感想が変だと思うのなら、DVD探して観てほしい、
15歳の関根恵子さんの女神のような美しい姿が拝めます。
麻生かほ里さんを楽屋に訪ねた。
別に高橋惠子さんの姿観たくて裏に入った訳ではないのです、これ言い訳。
彼女とは、年下のちょっと健康系の男の子との結婚披露宴では
スピーチをさせてもらった仲なのです。
彼女は「テニミュ」の前の時代からの僕の2.5ミュージカルの戦友だ。
アニメの主役の声もお願いした「ナースエンジェルりりかSOS」
これは@博品館劇場に主演で出演してくれた。
「こち亀」にも声も舞台も出てくれた。
それらの僕が用意した仕事を丁寧に誠実に演じてくれた。
スタートは大勢の中の一人だった、
そんな彼女が、歌もダンスもお芝居も何でも出来るいい役者になった。
「マイ・フェア・レディ」でもプリンシパルなのに
アンサンブルキャストに交じって瑞所にいろいろな衣装で出没していた。
そういうことをいとわないまじめな方なのです。
ここに来るまでに東宝系やそのほかの大劇場のミュージカルで、
アンサンブルキャストからスタートし努力と才能で階段を一つずつ上って、
それらのミュージカルや舞台で主要な役柄を演ずるようになった。
えらいですね、しこもこの舞台では、あの関根恵子さんと共演するなんて、
これもプロデューサーのうれしいことの一つですね、幸福です。
メイクも落とさずに一緒にパチリ。
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「マイ・フェア・レディ」観劇記