2010/07/25
4:20 am
一昨日は1日に芝居を2本観た。
ひるま、三越劇場で「白雪姫」、夜に池袋シアターグリーンでミカンピープルの「イチマツ・タエコ」を観た。
「白雪姫」は進藤学くんから
「僕が王子様を演じるのはこれが最初で最後です、ぜひ観に来てください」と連絡があった。
誘われれば応ずるというのがエチケット、三越劇場まで出かけた。
面白かった、きちんとできていた。
劇場内には家族連れがいっぱい来ていた。
おじいさんやおばあさんが小さな孫娘を抱き抱えて通路を行き来している様はとてもほほえましい。
そんな子どもたちが食い入るように見つめている中、学さんが王子様で登場した、似合う。
お母さんやおばあちゃんが観たら、学さんはかなりいい男に見えるに違いない。
きりっとした彫りの深い顔立ち、日本人離れした濃い雰囲気、
学さんに見惚れている年配の女性たちが大勢いた。
確かに王子様にはぴったりしていた。
子どもたちは怖いシーンでは怖がり泣きだす子もいた、
笑うシーンではよく笑う、泣き声やつぶやきが随所に起こり、
演劇的空間が見事に成立していた。こういうの素晴らしいと思う。
終演後、まだ明るいのに神田で軽く食事した。
本人も気持ち良く演じているみたいで、表情も明るく、ビールが進んでいた。
夜は、これは富田麻帆さんの久しぶりの芝居で見逃すわけにはいかなかった。
富田さんはかわいかったし、サービス精神旺盛な衣装を身にまとっていて
ファンにはたまらなく魅力的に映った。
でも芝居そのものには観客を取りこむ吸引力がなく、とりとめもない時間が過ぎていった。
90分、大道具もないただの空間を俳優たちは台詞と動きだけで必死に埋めていた。
演出は普通、脚本は頑張っていた。
でもいかんせんもとにあるこういう芝居を作ろうと言う動機が弱いのだろう、
何が言いたいの、どこが面白いの、面白くなかったよ。
携帯ドラマとの連動演劇と言うのが売りで、そこから出発したとしても、
現に劇場の中に居る観客にとっては目の前の演劇しか問題にしようがない。
目の前の芝居が面白いかどうか、それしかない。
企画倒れとはこういうことを言うのだろう、他山の石として記憶にとどめておこうと思った