有名なイラスト生成ツールのUI画面を模したシーンで幕を上げる動画は「男の子の部屋が突然森林に変わってしまう様子」や「毛むくじゃらのかいじゅうたちが潜んでいる島」など、“かいじゅうたちのいるところ”にちなんだプロンプトが入力されていく様子を紹介。どんなに優秀なAIであっても、モーリス・センダックが生み出してきた設定や独特のタッチが印象的な絵は真似できるものではないというメッセージを表現しているのです。
作品のタイトルにちなんだ“WILD THINGS ARE HAPPENING(かいじゅうたちのとうじょう)”という個展は、そんなセンダック氏の奥深い世界に思う存分没入できる希少な体験としてカリフォルニア市内の交通広告やWeb動画を通じてアピールされました。没後12年経ってしまった20世紀を代表する作家の集大成を、あえて最新のツールと対比することでその魅力を引き出すことに成功した事例と言えるでしょう。
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