ある日突然Icazahraのアカウントから発表された楽曲のタイトルは“Nihon no Fureeba”。普段から日本の音楽を聴いているインドネシア人の多くはその歌詞や曲名の意味を知らずに聴いていることが多く、まさかこの曲が「日本のフレーバー」であることなんて知る由がなかったのです。全編日本語で書かれたIcazahraの新曲だと勘違いした人々はすぐさまTikTokをはじめとしたSNSにカバー動画をアップロードし、“Nihon no Fureeba”は瞬く間に音楽配信サービス上で人気楽曲としてランクインしました。
数日後にIcazahraは自身のSNSアカウントで“Nihon no Fureeba”はマクドナルドとのコラボ楽曲であり、その歌詞はマクドナルドの新商品の味わいについて述べている内容だと発表しました。多くのファンは驚きつつもマクドナルドの斬新なプロモーション手法を賞賛し、あまりの話題に現地メディアが取り上げる事態に。インドネシア人に多大な影響を与えている日本文化を上手く活用することで商品プロモーションを最大化させた事例となりました。
なお、この事例は“インドネシアの人にはわからない言語の歌がマクドナルドの商品について歌っている”という企画に基づいていますが、消費者に広告であることを伏せて行う宣伝行為はステルスマーケティングといい、日本では23年10月より法規制の対象となります。情報の出し方に工夫を加えることでユーザーに驚きを与える設計のキャンペーンを行う際は留意する必要があります。
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