めるまがアゴラちゃんねる

2014年10月第1週号

2014/09/29 13:54 投稿

  • タグ:
  • 登録タグはありません
  • タグ:
  • 登録タグはありません
めるまがアゴラちゃんねる、第111号をお届けします。
配信が遅れまして大変申し訳ございません。


コンテンツ

・今週の池田信夫
 アゴラ研究所所長、池田信夫のエントリーでアクセスが多かった記事、アゴラ・チャンネルの動画を紹介します。

・ゲーム産業の興亡(122)
東京ゲームショウで不思議なほど話題にならなかった任天堂
新清士(ゲームジャーナリスト)


アゴラは一般からも広く投稿を募集しています。多くの一般投稿者が、毎日のように原稿を送ってきています。掲載される原稿も多くなってきました。当サイト掲載後なら、ご自身のブログなどとの二重投稿もかまいません。投稿希望の方は、テキストファイルを添付し、システム管理者まで電子メールでお送りください。ユニークで鋭い視点の原稿をお待ちしています http://bit.ly/za3N4I

アカシックライブラリー(旧アゴラブックス)は、あなたの原稿を電子書籍にして販売します。同時にペーパーバックとしてAmazon.comサイト上で紙の本も販売可能。自分の原稿がアマゾンでISBN付きの本になる! http://bit.ly/yaR5PK 自分の原稿を本にしてみませんか?


今週の池田信夫

もはや問題は「強制連行」ではない 2014/09/28
http://agora-web.jp/archives/1614513.html
朝まで生テレビで、朝日新聞OBと私の意見が一致し、秦さんと一致しなかった点がある。「もはや強制連行の有無は争点ではない」ということだ。これまで朝日が「慰安婦は軍に連行された」というデマを流してきたから、それが争点になっていたが、彼らが強制連行を否定した今と...

朝まで生テレビのメモ 2014/09/27
http://agora-web.jp/archives/1614405.html
ゆうべの朝まで生テレビは、元産経の山際さんが吠えまくって話をめちゃくちゃにしたが、大筋ではまともな議論だった。意外なことに、朝日OBと私の意見がほぼ一致した。ポイントをまとめておこう。

「抗日戦争」の神話 - 『韓国 反日感情の正体 』 2014/09/11
http://agora-web.jp/archives/1612297.html
韓国 反日感情の正体 (角川oneテーマ21) 黒田 勝弘角川学芸出版★★★★☆

日韓併合は韓国を救ったのか - 『真実の朝鮮史』 2014/09/23
http://agora-web.jp/archives/1613868.html
真実の朝鮮史【1868-2014】 [単行本]宮脇淳子ビジネス社★☆☆☆☆

忘れられた皇軍 2014/09/26
http://agora-web.jp/archives/1614310.html
数十人の(自称)元慰安婦よりはるかに重要なのは、24万2000人が動員されて2万2000人が死亡した朝鮮人の軍人・軍属である。しかし戦後、日本に残った彼らは、軍人恩給も障害年金も受けられない。日本国籍がないからである。

今週の池田信夫アゴラチャンネル
【アゴラVlog】天皇陛下のために戦った朝鮮兵
https://www.youtube.com/watch?v=D5JdhXZr9TY&list=UUJHLwoEJ55msgoxeiqJjOvA

【アゴラVlog】二・二六事件は社会主義革命だった
https://www.youtube.com/watch?v=XOP0BMuz3N8&list=UUJHLwoEJ55msgoxeiqJjOvA




※これ以降は「週刊アゴラ」有料版をご覧ください。
http://www.mag2.com/m/0001559193.html


特別寄稿:新清士(ゲームジャーナリスト)

ゲーム産業の興亡(122)
東京ゲームショウで不思議なほど話題にならなかった任天堂

東京ゲームショウの期間中に、奇妙なほどに存在感がなかったのが、「任天堂」だ。もちろん、任天堂は過去に公式にブース出展したことがないため、関心度の高さに限界があるのは当然なのだ。そのため、多くの場合、任天堂の新型ハード向けにゲームを開発する企業などが話題となるかたちで、ニュースになることが多い。

過去には、「Wii」や「Wii U」が、セガなどの企業ブースといった、サードパーティのタイトルのコーナーに出展する形で、話題を呼ぶことが多かった。


■3DSのマイナーチェンジモデルNew3DS

今年は、8月28日にネット番組として放送された任天堂が月に1度放送している「NINTENDO 3DS Direct 2014.8.29」で発表された、ニンテンドー3DSの上位互換機として、10月11日に発売になる「Newニンテンドー3DS(New3DS)」と「Newニンテンドー3DS LL」が発表になっていた。

もちろん、このタイミングでの発表は、10月11日発売のカプコンの「モンスターハンター4G」を強く意識したものだ。ただ、実機はカプコンのブースで、ハード展示も行われていたが、それほど大きな話題にはならなかったように思う。

この番組では、岩田聡社長が登場し、新ハードの解説をしている。6月以降、健康問題で(胆管腫瘍と発表されている)のために、6月のアメリカのゲーム展示会E3や、株主総会への出席見送りなどを行っているため、かなり深刻な病状なのではと囁かれていた。やや、以前よりも痩せた印象を見せた岩田氏だが、冒頭でお盆休み以降は出社していることを明言し、心配をかけたことをお詫びしていた。

New3DSは、画面が1.2倍の3.88インチに大型化、「Cスティック」と呼ばれる新型スイッチと、ZL/ZRボタンを追加している。

さらには、無線通信のNFCに対応し、この年末に発売になる、任天堂の新しい提案となるフィギュア「Amibo」にも対応する。ハードの内部的には既存の3DSよりも高速化したチップを搭載していると発表されており、今後、ハードの速度に合わせたゲームを登場させる予定ともしている。

任天堂の製品としては、04年「DS」、06年の「DS Lite」の後に、08年に機能を強化した「DSi」を発売しており、その位置付けに一番近いものと考える事ができる。DSiは「自分仕様の『マイDS』へ」というコンセプトで、各個人が1台を所有することを目指したハードだった。マイナーチェンジモデルだったが、一部、DSiのみでしか機能しないゲームも登場した。

New3DSは、DSiに近いコンセプトのもので、性能強化をおこなったマイナーチェンジモデルという位置づけだろう。本格的な後継機は、3DSが発売を開始した11年を基準に、DSと同じような6年で変更を行うとすれば、17年ということになる。

任天堂は、毎年、据置型か、携帯型のどちらかの販売に注力するという戦略を意識的にとってきているため、今年の年末商戦は、新ハードのある携帯型の販売に注力していくということになるのだろう。


■3DS の課題は欧米で売れていないこと

11年の発売以来、3DSシリーズは、情報サイトのVGChartzによると、世界で4500万台の販売に成功している。ただ、この数値の内訳をみるとは、決して好調な数値とは言えない。ゲームボーイアドバンスは8100万台、さらに、DSは1億5400万台の販売に成功しており、DSシリーズほどのヒットは難しそうな情勢だ。

また、特に気になるのが、3DSの国地域別の販売状況の内訳で、日本が1600万台に対して、アメリカが1400万台、欧州が1200万台と日本の販売台数が高い。

これはDSが、日本の販売台数が3300万台に対して、アメリカが5700万台、欧州が5200万台という数字であることと比較すると、任天堂の置かれている厳しさはより顕著になる。国のGDP比で言うならば、アメリカや欧州での売り上げが任天堂はもっと伸びていなければならない。

8月末に、欧州では約320名の従業員がリストラされたとの米Kotaku誌の報道が行われるなど、その厳しさははっきりと出ている。

3DSが厳しいのは、DSが押さえていた市場を完全にスマートフォンに奪われたことが大きい。日本ではモンハンがあるために、まだ、20代ぐらいまでのユーザーも3DSで遊んでいるが、海外では小学生以下の年齢が中心に遊ぶハードになってしまっており、DSで成功できていたような幅の広い年齢にアピールできていない。


■タイトル不足の深刻さ

こうした状況であるため、各社とも積極的に3DS向けのタイトル開発をお粉罠機なっている。タイトル不足は深刻で、9月13日に発売になった「大乱闘スマッシュブラザーズ for ニンテンドー3DS」や、11月21日の「ポケットモンスター」を除くと、大ヒットするゲームが見えていないという状況にある。どちらも任天堂開発だ。

7月に発売になったレベルファイブの「妖怪ウォッチ2」に触れておくと、約250万本を超える大ヒットになったが、社会現象になったといわれるゲームでさえ、この本数というのは、実はヒットとして考えると小さい。「ポケットモンスターX/Y」が国内420万本、「モンスターハンター4」は340万本売っている。

大きな理由は、ゲームでは、小学生が主人公であるため、小学生以下を対象となるゲームに自然となる。そうすると、子供の人口減少の影響が大きく、モンハンのように上の年齢層も購入することが起きていないため、一定の幅以上のヒットよりも生みだしにくい状態にあると思われる。

妖怪ウォッチは、海外で販売することが難しいゲームであるため、任天堂の業績への貢献は今後も限界を生みだし続けるだろう。

元々、3DSは既存のビジネスモデルであるために、各ゲームメーカーがゲームを製造し、その在庫リスクを抱えた上で販売しなければならないため、参入が容易なスマホゲームに比べて、ハードルが高い。市場規模の将来性が見えないため、3DSの下請け開発を行っていた企業も、今ではスマホゲームの開発に主軸を移してきている。

こうしたことが、東京ゲームショウで、任天堂の話題を不思議なほどに聞かなかった理由だと感じている。任天堂の動きに、日本のゲーム市場の動向が大きく左右されない。それが今の実情であると思えている。



□ご意見、ご質問をお送り下さい。すべてのご質問に答えることはできないかもしれませんが、できる範囲でメルマガの中でお答えしていきたいと思っています。連絡先は、sakugetu@gmail.com です。「新清士オフィシャルブログ」http://blog.livedoor.jp/kiyoshi_shin/ も、ご参照いただければ幸いです。

新 清士(しん きよし)
ジャーナリスト(ゲーム・IT)。1970年生まれ。慶應義塾大学商学部、及び、環境情報学部卒。他に、立命館大学映像学部非常勤講師。国際ゲーム開発者協会日本(IGDA日本)名理事。米国ゲーム開発の専門誌「Game Developers Magazine」(2009年11月号)でゲーム産業の発展に貢献した人物として「The Game Developer 50」に選出される。日本経済新聞電子版での執筆、ビジネスファミ通「デジタルと人が夢見る力」など。
Twitter ID: kiyoshi_shin

コメント

コメントはまだありません
コメントを書き込むにはログインしてください。

いまブロマガで人気の記事

言論アリーナ

言論アリーナ

このチャンネルの詳細