村山談話・河野談話に未来はあるか?
第18回 仏・漫画祭の慰安婦漫画は過剰報道である
ヨーロッパには、ベルギー・フランスを中心に「バンド・デシネ」
という独自の漫画文化がある。
主に新聞や雑誌に発表される連載もので、その代表は
世界的に有名な『タン・タン』である。
そしてフランス・アングレーム市では40年の歴史を誇り、
毎年20万人以上を動員するヨーロッパ最大のバンド・デシネの
祭典「アングレーム国際漫画祭」が開催されている。
この漫画祭は日本など海外の作品もフランス語で
翻訳・出版されていれば対象となり、過去には水木しげるが最高賞を受賞、
他にも谷口ジロー、浦沢直樹、辰巳ヨシヒロ、鳥山明などの作品が
各賞を受賞している。
そんな権威と歴史のある漫画賞に、
韓国が「慰安婦問題」を訴える作品を出品、
日本の右派団体がこれに対抗する漫画を出品しようとしたら、
こちらは主催者に止められたという事件が起きた。
ただし実際には、韓国の企画展は、メイン会場やアジア館から
離れた「韓国館」という独立した建物で開かれ、
訪れた人は初日で600人程度、作品は賞にノミネートもされず、
現地では何の騒ぎも起きていなかったという。
また、日本側の展示が認められなかったことも、
主催者側によればこの団体が漫画祭の趣旨にふさわしくない
政治活動をしようとしたためらしい。
韓国側にも、露骨なプロパガンダを漫画祭に持ち込もうとしたことに
相当の批判があったようで、主催者側は韓国の展示がもたらした
「すべての出来事に不満がある」と不快感を示した。
要するにこのニュースは過剰報道なのだ。
韓国でも、日本でも、過剰に報道されて、
不毛なナショナリズムを煽っているくだらない事件なのである。
日本にも、韓国にも、極右勢力がいて、
互いの国への憎悪を煽る商売をしている。
もちろん日本側から出品しようとした慰安婦漫画は、
超最低のレベルの出来である。
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