今日は一日、外に出ていたから、ブログ書く時間もなかった。
明日は「FLASH」に集中してコンテを完成させる。
マーティン・スコセッシの『沈黙-サイレンス-』という
映画がものすごく面白かった。
3時間弱もの時間を、一回も緊張感を途切れさせず、
食い入るように没入して見てしまった。
スコセッシの熟練した力量に感心した。
これをアカデミー賞の審査委員が冗長だと感じたというのが
全然分からない。よっぽど馬鹿な連中なのだろう。
「信仰」とは何なのかを、とことん突き詰めていくのだが、
「信仰心」と「踏み絵」と「拷問」と「棄教」、この素材が
これほど面白くなるとは。
窪塚洋介が「キチジロー」を実に上手く演じていて、
これこそが日本人の一神教の受容スタイルなのだろうと
納得させる、弱くて、滑稽で、哀れで、可笑しい人格なのだ。
そして、イッセー尾形の演技が凄すぎる。
知的で老獪な人格を滲み出させる演技が驚異的だ。
日本人の役者の存在感が際立ちすぎるから、アカデミー賞
を受賞できなかったのかもしれない。
しかし日本は一神教が根づかない泥沼の風土だというのが
よく分かるし、さぞや宣教師も虚しかったことだろう。
映画を見てあらためて思ったのだが、一神教を理解できない
日本人のコンプレックスが、天皇制を「男系ドグマ」に
嵌め込んだ新宗教にでっち上げる者たちを産んだのかも
しれない。
男系男子しか天皇にさせないという一派は、実は一神教に
憧れているのだ。
日本とは何かが分かってないのである。
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