本日は少し柔ネタで“身体に優しいアメリカン・フードw”のお話から。
バフェット氏がPEと組んで米ハインツ買収へ 米食品業界買収で最大規模
2013年 02月 15日
ジョン・ケリー国務長官のテレサ夫人の前夫が、飛行機事故死したハインツ創業家のジョン・ハインツ3世。
その際の彼女の遺産相続額は5.5億ドルに達し、ジョン・ケリー自体も母親が経済誌「フォーブス」の創業家出身で、夫婦で推定資産10億ドル、ってな具体的数字までは言及されていないものの、「ロイター」の記事が買収の背後関係も含めて一番詳細で的確ですね。
で、嗤えるのが「ウォール・ストリート・ジャーナル」の以下の記事(爆)。
米国の著名投資家ウォーレン・バフェット氏がケチャップで知られる米食品大手ハインツを共同買収することで、同氏の飲食関連のポートフォリオに新たに調味料、テイタートッツ(一口大の俵型に揚げたポテト)、それに冷凍食品が加わることになった。では、バフェット王国の食事はどんな感じになるだろうか。以下にその「バフェット・ビュッフェ」に並ぶ料理の一例を挙げてみる。
まずは正しい米国式の食事に倣い、クラフトの「マカロニ・アンド・チーズ」から始めよう。バフェット氏の投資会社バークシャー・ハザウェイはかつてクラフト最大の株主の1つだった。だがその後、保有株式の一部を売却し、現在はクラフトと、昨年クラフトからスピンオフしたスナック菓子のモンデリーズ・インターナショナルの株式をそれぞれ1.7%ずつ保有している。
ただ、クラフトはピザ部門をネスレに売却したため、ピザはない。
マカロニチーズをのどに流し込むのは、もちろん冷たいコーラだ。バークシャーはコカ・コーラの8.9%の株式を保有している。
デザートはデイリー・クイーンの有名な「ブリザード」アイスクリームだ。デイリー・クイーンは1940年創業で現在は米国とカナダに加え海外の18カ国で計6000店舗余りを展開している。バークシャーは1998年に同社を買収した。バフェット氏自身も同社のファンで、ゴールドマン・サックスに50億ドル(約4600億円)を出資しようと決断した日には孫を連れてデイリー・クリーンに出かけたほどだ。同氏のほかに、クリントン前国務長官もデイリー・クイーンのファンとして知られている。
食事を締めくくるのはシーズ・キャンディーズのチョコだ。バークシャーは1972年に同社を買収、現在は米西部を中心に200店舗余りを展開している。
食事が終わる頃、バフェット氏自身がゲストにあいさつするために姿を見せるかもしれない。バフェット氏は持ち前の笑顔でリグレーのチューインガム「ジューシーフルーツ」を、消化に良いからと勧めるだろう。バフェット氏は2008年に、非上場の菓子メーカー、マーズがリグレーを230億ドルで買収する際に65億ドルを出資し、株主となった。
バフェット・ビュッフェからの帰り道、今後数週間もしくは数カ月間にわたって口にする加工食品にはバフェット氏が少しずつ関わっていることに思い至ることになろう。バフェット氏はハインツの共同買収を発表した際、合わせて穀物大手の米アーチャー・ダニエル・ミッドランド(ADM)の株式を取得したことを明らかにした。ADMは高果糖コーンシロップメーカーとして世界最大級であり、このコーンシロップは食料品店が扱う商品のほとんどすべてに含まれていると言える重要な材料だからだ。
クラフトのマカロニ&チーズの大判写真が記事の冒頭に掲載され、デイリー・クイーンのアイスクリームを食べるヒラリー・クリントン女史の写真画像も拡大可能です。
更には、トマトケチャップだけでなくリー&ペリンズのウスターソースもハインツ傘下だと教えてくれるスライドショーも付いていて、「Beanz Meanz Heinz」の駄洒落的惹句でトマトソース味ビーンズ缶詰の市場占有率を高めた逸話も含めて至れり尽くせり。
まあ僕的には、炭水化物を摂らず・糖質を控えて昨年7月から12月の正味5ヶ月間で13.5kg減量して(今は2kg「回復=増加」していますがw)いるので、「Smart Ones」と銘打ったスウェーデン風ミートボールやラザーニャの冷凍食品の包装箱に「Weight Watchers」と帯書きされているのに驚きました。
日本だと消費者庁や公正取引委員会が「誇大表示」で調査に入りそうですけど、アメリカでは問題視されないのかな。
それにしても最後の一文は戦慄的です。
「合わせて穀物大手の米アーチャー・ダニエル・ミッドランド(ADM)の株式を取得したことを明らかにした。ADMは高果糖コーンシロップメーカーとして世界最大級であり、このコーンシロップは食料品店が扱う商品のほとんどすべてに含まれていると言える重要な材料だ」
一部の痩躯な白人が市場主義経済の走狗として牛耳り、残り大多数なB層は「脱デブ宣言」から程遠い炭水化物&糖質満載な食生活なのがアメリカですね。
「嗤える」と不用意な表現をしましたが、少し冷静に考えてみると、これは「面白うて、やがて哀しき」です。だって、遺伝子組換え種子の食生活でもあるのですから。
住友化学が長期協力関係を結ぶ米国モンサント社に象徴される遺伝子組換え種子や強力除草剤の「闇」を抉(えぐ)った、水野誠一氏とお届けした「TPPは『注文の多い料理店だ!』」(BS11「田中康夫のにっぽんサイコー!」)
当連載2月11日号での解説
を未視聴・未読の方は是非。
とは言え、「WSJ」の記事は「CNN」のHPにもアップされていそうな内容で、クスッとしちゃいますね、矢張り。それなりに練られた記事です。
日本の新聞は、こうした手合いの記事を小馬鹿にしていたり、或いは逆に、こうした記事も週末の別刷りで試みてみますか、みたいな心智で扱うと、凄く薄っぺらかったりしますからねぇ。う~む、これも自虐史観?
毎月5日売「ソトコト」で畏友・浅田彰氏と連載している「憂国呆談」の直しで時間を取られたので、本日はここまでね。ペコリ。
次号では
設楽ダム建設が最も有効 中部地方整備局の再検証
を冒頭で扱います。
時間的余裕の有られる方は事前に記事を御一読を。
と、ここで以下の「共同通信」速報が!
環境省、測定局の増設要請
環境省は18日の会合で、大気汚染の原因物質「PM2・5」の全国的な監視態勢を強化するため、大気汚染物質の濃度を測定する地点を増やすよう自治体に要請した。
2/18 17:38
いやぁ、何時も後手後手の環境省は妙に張り切ってますねぇ(苦笑)。
でも、「濃度を測定する」べき物質は他にも存在するのでは?
「測定する地点を増やす」べく、「自治体に要請」する前に、先ずは隗より始めよ。「全国的な監視体制を強化するため」に国が緊急予算を計上すべき事柄が、きっとある筈なんですけどね。
明日19日(火)発売「週刊SPA!」連載「その『物語』、の物語。」は浅草寺から程近い「大多福」
が登場ね。
で、明後日20日(水)16時からの
無料生放送「あとは自分で考えなさい。」~EX~第10回
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