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「THE HANGOUT」延長戦
宇野 深夜の溜まり場「THE HANGOUT」延長戦のお時間がやって参りました。この延長戦では、ラジオ放送では読み切れなかったお便りを読んでいきます。最近たくさんもらっています。まずは、ラジオネーム、となりの宇宙人さん。
「宇野さんこんばんは。一昨日センター試験を受けました。僕は大丈夫だと思いますが、友人が英語の試験で回答をずらすというマークミスをして、しかもどこまでずれているかもわからないそうです。マークミスする方が悪いというのもあると思いますが、それで一年の努力が吹き飛ぶのは厳しいですね」
宇野 人間っていうのは運の支配から逃れられなくて、それで人生の6割か7割くらいが決まっちゃうんですよ。交通事故でこれだけの人が死んでいる世の中ですからね。もちろん、交通事故っていうのも完全に運とは言えないような、人災っていうのもいっぱいあると思うんですけど、ほんとに運としか言いようのないことで命を失う人もたくさんいるわけですよね。だからそれで割り切れっていうのも、ちょっと残酷かもしれないけどね。これはもう、本人が自分の中でどうやって処理するかっていう問題だけですよね。そこに対して、周りの人間がどれだけサポートできるかっていう、本人が割り切るための理屈とかね、物語を考え付くのかっていう、そういう問題ですね。僕はこういう問題っていうのは、はっきり言って文化とか宗教のレベルでは処理できないと思っています。合理性のレベルでは処理できないのでね。もし友人にアドバイスをするんだったら、どうすればこの人が次のステージに行けるんだろう、という視点から言った方がいいと思いますね。
これはラジオネーム、今高さんです。
「受験といえば、昨年高校受験だったのですが、受験の日の3日前に雑誌のプレゼントで横山由依さんのサイン入りチェキが当たって家に届いて、めっちゃテンションが上がってノリノリで、オレ絶対受かるわ! と思って受けたら受かった思い出があります」
宇野 なんだよこれー、さりげなく自慢も入ってるよ(笑)。サイン入りチェキとか持ってないよ。マジかー、最近握手会も仕事で行けてないからなあ。ちょっとあれですね、僕も頑張って写メ会の再販とか申し込みます。
これはですね、受験にまつわるエピソード。これは、足利のyoutuberさんからです。
「僕は中卒なので受験というものを経験したことがありません。よく、高校に行かなかったことを後悔しているだろう、というふうに言ってくる人がいますが、全く後悔してないですね。何と言いますか、学歴というペナルティーを背負いつつ、高卒アンド大卒で生活している同級生の生活ぶりには、仕事の愚痴など聞いていると、あれ、大差ないじゃん、とか思って、勝った気がしちゃうんですよね。おまけに、今フリーで働いているので、時間も結構自由が利きます。海外に貧乏旅行へ行ったりもしますが、そんな話を同級生の友達に話したりすると、妙に攻撃をくらうんですよね。休みがなくて旅行に行っている暇もないという気持ちからか、お前も真面目に働いた方がいいよと言われちゃうんです」
宇野 まあね、みんな自分の人生を否定したくないんですよね。僕の友達のお母さんに、名古屋の郊外で40年、もしかすると50年くらい専業主婦を続けている人がいるんです。そういった人はどうしても女性の社会進出とかには厳しくなるし、僕の友達もまさにいまシングルマザーと付き合っていて結婚を考えているんだけど、「頼むからコブ付きだけはやめてね」とか、平気で言うらしいんですよ。それで、何の悪気もないんですよね。僕の感覚からしてみると、そんな親とは縁を切ってお前はもう好きな人と結婚すべきだっていうふうにいつも言っているんですけどね。でも、彼女の世界観からしてみると、戦後的な核家族こそスタンダードで正義っていう価値観のまま半世紀近く生きてきちゃったから、今更それを覆すことってできないんですよ。それを覆しちゃうと、彼女のプライドとか全てが崩壊するからね。どんなに間違っていることでも、時代遅れになったものだとしても、自分が数10年単位で築き上げてきた人生を絶対否定できないんですよね。そうやって、人間は老いていくんですよ。僕は、若さ=素晴らしい、とまでは思わないけど、人間は老いることによって確実にできなくなることがあるんです。その限界というものに関しては、しっかり見据えておかないといけなくて、絶対に僕自身も例外じゃないんですよね。だから、僕が焦っているってわけじゃないけど、できることは今やっておこうって思って生きているのはそういう理由なんですけどね。
次はですね、ラジオネーム鼻からぼたもちさんです。
「宇野さんこんばんは。今日のテーマは受験ということですが、私は受験したことがありません。中学受験もしていないし、高校受験も単願だったので受験の苦労を知りません。次は大学受験ですが、まだ高校一年生なので本当にこれで受かるのか…という感じです。で、高校一年生のうちはまだ遊んでも大丈夫ですか?」
宇野 この人アレですね、年齢15歳ですね。高校一年生でね。なんかね、うちの妹にそっくりです。僕は親が転勤しまくっている時期に子供だったので、ものすごく転校しているんですよ。でも、10歳下の妹は、家が札幌にほぼ落ち着いた頃に小学校に上がるか上がらないかの歳だったので、ほぼ札幌生まれ札幌育ちで、このままたぶん死ぬまで札幌にいるんじゃないかと思われる人間なんですよ。で、地元の公立の小学校と中学校に行って、高校も近くて、札幌市のほぼ南区で完結しているんですね。今は就職して、何駅か離れた多少遠いところに勤めていますけど。まぁ、それでも何駅かですね。
で、同じ兄弟でもこんなにリアリティが違うのか、って驚くくらい、もう世界観が全然違うんですよね。特に妹なんて、彼女が5歳のとき僕は家からいなくなっているので、たまに会うときも、本当に親戚のおじさんが帰ってきた春休みみたいな感じなんですよね。それで、父親が死にかけていて、僕が家を切り盛りしていた一時期があって、母親もいろいろ看護疲れで参っちゃってね。で、弟は就職して家を出ていたので、妹と僕で主に家にいた時期があって、そのときにわりかし仲良くなったんです。なんというか、歳の離れた友達として再会したような感じがあるんですよね。
僕は5年以上同じところに住んだことがないような人生をある時期まで送っていたので、そういった人間と、半径数百メートルで完結する人間とでは、同じ親に育てられてもこんなに違うのかっていうくらい、世界観やリアリティが違うんですよねえ。あ、まだ全くメールの質問に答えてないですね(笑)。えー、高校一年生のうちはまだ遊んでいても大丈夫ですか? という質問でしたが、今日の放送の延長線上で言うんだったら死ぬ気で勉強してくださいって言うしかないですね。そうじゃないと僕みたいなダメな人間になりますよ。僕は本当に運が良くてここにたまたまいるだけなので、大学を受けるつもりなら今からやっておいた方がいいですね、はい。僕はこのテーマに関しては本当に保守的です(笑)。
これはラジオネーム、すがっちさんです。
「宇野さんこんばんは。2年しか経っていないこともあって、大学受験の記憶が強いです。進路選択や勉強法など、今考えると後悔も多いですが、受験勉強を通じて読解力は鍛えられたのかなと思っています。高校時代に読むことができなかったような本を今は手に取ることができますし、何より理解することに対しての姿勢が変わった気がします。宇野さんが受験を通じて学び、得たと感じたものがあれば教えてください」
宇野 この人ね、メールをね放送直前の23時29分に送ってくれているんですよ。これは、絶対今日の放送がこういう内容になると思っていなくて言っていますよね(笑)。僕が受験から学び得たことは、大人しく勉強しておけば良かった、だけですね。はい。
これはラジオネーム、ビスちゃんぽんさんです。
「テーマは受験。思い出したのは高3の時です。12月ごろに受けたセンター試験の模試の点が当時800点満点で400点そこそこで、学年でも有数の不出来な結果でした。それからの1か月半、必死こいて勉強した結果、本番のセンター試験では250点ぐらい高い得点を取りました。結果、その好成績によって私は予備校の良いクラスに入って楽しい予備校生活を過ごすことができました」
宇野 ってこれ、受かったって話じゃないんだ(笑)。
「受験生のみなさんには辛いかもしれないけど、最後の最後まで燃え尽きずに試験勉強をもう少しだけ重ねてみてほしいなと思います」
宇野 説得力はゼロですね(笑)。次行きましょう、ラジオネームしょうまこさん。
「宇野さんこんばんは。僕の中学校では、高校受験の次の日に学校に集まって自己採点するのが慣習でした。僕も自己採点をして、志望校合格ラインを超える点数だったので、安心しながらくつろいでいたら、突然友人に、『俺のも採点してくれない?』と言われました。採点自体は簡単な作業なのですが、もし悪い点数だったとき、その友人に伝えるのが苦しいので正直迷ったのですが、結局採点してあげました。すると、予想通りに微妙にヤバい点数で、すごく切ない気持ちになったのですが、その点数を正直に伝えました。この時、僕は思いました。自己採点は自分でするものだと」
宇野 まあ、自己採点ですからね(笑)。
「結局その友人も高校には受かったので今では笑い話ですが、僕はあれから他人の採点をすることはやめました」
宇野 まあ、やめた方がいいですよね。僕は中学の時かな、塾の試験を自己採点していて、出来が悪いと返ってくるのが嫌なので、自己採点をあえてしない方が精神衛生上いいなと思っていながらも、ついしちゃうっていうジレンマにずっと苦しんでいましたね。あと、試験の時に、本当はもっと試験の点数を上げるために見直しとかに時間を使った方がいいのに、自己採点をしないとこの先が不安だから一生懸命問題用紙に自分の解答を書きこんだりする時間に追われて結局計算ミスを見逃すみたいなことがありましたね。
これは、ラジオネームやーのさん。
「宇野さんこんばんは。僕が受験で印象に残っているのは、入社試験でのことです。いくつか受けていた会社のうちの、ひとつの入社試験の開始時間を勘違いしてしまい、会場に着いた時には誰もいない状態ということがありました。そこで改めて反省して、気合が入ったのが良かったのか、現在の会社に入社することができたので、笑える話になりました。人生で最も冷汗が出た思い出です。受験生のみなさん、前日の追い込みも大事ですが時間と会場の確認も忘れず試験に臨んでください」
宇野 これねー、この年になると最後の1日や2日あがいても仕方ないからコンディションを保つ方が大事だってわかるんだけど、10代だと直前の詰め込みとか意味があるんじゃないかとか思っちゃいますよね。なんか、確実に自分がパワーアップしているっていう確証が得るようなことをして、安心したくなっちゃうんですよね。こういうところで、肝っ玉がどれくらい座っているかとか、度胸があるかが出るなって思いますね。特に10代の場合、差が出ると思いますね。大人になると結構、頭の良さとかあるいは準備の周到さでカバーできるんですけどね。
構成作家・戸田 名古屋の大学を受けるときだったんですけど、俺も受験に遅刻して、初めて名古屋に行って、その途中の電車がわからず、特急に乗ってしまってとんでもないところで降りて、もう戻っても間に合わないってことがわかって、そのまま新幹線に乗って広島帰って、当時付き合っていた彼女とラブホテルにこもってました。
宇野 いい話ですねー。
戸田 それで、試験終わって帰ってくる時間くらいに帰るっていう。
宇野 いいですねー、偽装旅行(笑)。
戸田 いやいや、俺はそんなだったのに、宇野さんは偽装旅行でもちゃんと旅行していて、偉いなって思ったんです。格の違いを感じました(笑)。
宇野 僕、本当に札幌市内の友達の家に泊まって、市内から親に「いま仙台」とか電話したよね。
戸田 すげぇなー(笑)。
宇野 はい、次はラジオネーム、P交換条約さん。
「僕も宇野さんと同じように浪人していた頃、駅地下のビルで『銭ゲバ』とかを座り読みし、図書館でマリリン・モンローの映画を観て過ごしていました。ちなみに言うと、地下にあったゲーセンのめちゃめちゃ古いインベーダーゲームを黙々とやっていました。そして宇野さんのように、今の時期に必死になって大学に入れました」
宇野 いやー、他人とは思えないですね! 駅地下のビルで読んでいる本が『銭ゲバ』ってところがまたいいですね。僕はちょうどそのころ札幌にブックオフができて、そこに行っていましたね。そこで『吉祥天女』とかを読んで、すごく感銘を受けて。上下巻なんですけど、上巻を読んでショックを受けて、これは買って読もうと思って、立ち読みで読んだ『吉祥天女』を、上下巻買って持っていて。で、そしたら喫茶店代がちょっと惜しくなって、いま思うと中途半端に金持っていたから喫茶店に入れば良かったんですけど、当時僕は無駄なことに金は使わない主義だったので、座り読みできるところを探した結果、札幌駅の地下街にたどり着いて、そこでホームレスの隣で読んでいました。ちょっと臭かったけど(笑)。そこで『吉祥天女』読んで、震えましたね。
これはツイートですね、作業場のサドさんです。
「懐かしいね、アテネ書房よく世話になったと思う。宇野さんあなたは最高だよ。たぶん中央図書館でお会いしてそうだ。おいら無職だったから最高の時間つぶしだったよ」
宇野 いいですねー、本当にすれ違ってたいかもしれないですね! もしかしたら僕が『吉祥天女』を読んでいた時に隣でごろ寝していた人かもしれませんね、この方が(笑)。
これはですね、ラジオネーム銀河さん。
「宇野さんこんばんは。受験、もう二度とやりたくないと思いつつ、43歳になった今も資格試験などで受けざるを得ない生活を続けています。受かったものも、落ちたものもありますが、一番ショックだったのは、大学受験よりも数倍頑張って受けた資格試験に自分が落ち、同時に受けたかみさんが受かったのが悔しさでいっぱいでした。でもその受験失敗の悔しさが、その後の生活に前向きにつながっています」
宇野 これ、家庭内の地位みたいな物に影響があったでしょうね(笑)。
戸田 嫁さんだけ受かるって(笑)。
宇野 結構、人生の失敗って相対評価なんですよね。僕がぬくぬくと浪人をしていたというか、自分の人生に当時疑問を持っていなかったのは、周りの人間が僕と同じように浪人していたり、あるいは大学に入って速攻引きこもりになって、1年目から留年が確定しているような、超ダメ人間集団だったせいで、みんな人生裏街道歩んでいるからいいやっていうふうに思っていた側面も大きいですね。周りにもうちょっと意識の高いキラキラした、推薦で有名市立大に入って将来はマスコミみたいな奴らが僕らのグループに1人や2人いればよかったんだけど、残念ながらそういった人間は全然いないので、しかも僕はそういった奴らが大っ嫌いなので、本当に今いろいろざまーみろと思っている所実はあるんですけど(笑)、まあ、そういうグループじゃなかったい別にいいかみたいな感じでやっていたところもありますね。
ダメ人間の集まりですけど、楽しかったですよ! 浪人中も、奥村っていう友達が、当時ヨシムラ荘っていうわりと潰れかけた下宿にいて、でもそこは潰れかけているが故にすごく居心地がよくて、みんなの溜り場になっていて。ある人間はひたすらパワプロをやって、ある人間は僕の持ち込んだ漫画を読み、ある人間はパソコンで三国志をやりがら、ゲームなんか家に帰ってやればいいのに、みんな溜まってそこでずっとゲームやったり漫画読んだりとか。夜中にカップ焼きそばとかみんなで食ったりしていましたね。結構楽しかったなあ。近くに奥村の家の下宿の近くに学生向けの中華飯店があって、そこに三大定食があるんですよ。肉野菜定食、肉たま定食、肉玉ねぎ定食っていう三大定食があって、全部ジャンクな豚肉野菜定食なんですけど、それが大盛り無料なんですよ。500円で、大盛り無料で、ご飯も野菜も山盛りで、あとは中華スープがついて。それを食べると20歳前後の食べ盛りの男でも一日もつんですよ。みんな金ないから、そこで肉野菜炒めの大盛りを腹いっぱい食べて、ずーっと漫画読んでゲームするっていう、そんな溜まりを方していましたね。
続きましてラジオネームがんばっている中年さん、43歳の方です!
「たまに残業中に聞いています。正直なコメントにいつも若さを感じています。がんがんいってください。本日の議題は受験ですが、私の経験上、有名国立大学出身者が非常に有利な社会人生活を送れるのは、今の時代も同じと感じています。私は早稲田大学理工科学部で、大手商社に入社。社長になりたいという夢を追い続けひたすら働きましたが、結局は有名国立大学出身者がシード権を有し、どのポスト競争も不公平さを感じました。20年努力をしましたが、社長までの道のりが困難だと判断して、3年前に退職。現在はベンチャー企業を立ち上げ、やっと商社時代の給料の半分を得られるようになりました」
宇野 厳しい業界ですね。
「何が言いたいかというと、有力上場企業には非常に根強い国立大学派閥が存在し、かなりの力を有しています。そりゃそうですよね。次の有力ポストには出来るだけ後輩を優先するのが自然の流れです。二浪してでも有名国立大学を目指すのは十分に価値があります。東大、京大、一橋大です。宇野さんには理解できないかもしれませんが、これが現実です。受験生にどうせやるならとはっぱをかけたいとという気持ちでメールをしました。ちなみに私は現在東京百人町でクリーニング業を営んでいます。今は社長として別な道で楽しんでいます。決して20年間は無駄と思いませんが、ご参考まで」
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