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第22回  ディスクシステムと『ゼルダの伝説』

 NESで世界を制しつつあった任天堂の次の一手は、ファミコンソフトの供給メディアの変革であった。それまでのアクションとは一線を画す広大な冒険世界を体感させた『スーパーマリオ』以来、ファミコンゲームの遊び方には、短時間のプレイを繰り返していくアーケードゲーム型だけでなく、物語性のある世界に没入しながら長時間かけてクリアを目指すパソコンゲーム型のスタイルが徐々に目立つようになってきていた。
 その最たる例として、エニックスが『ポートピア連続殺人事件』(1985年)をファミコン初のAVGとして移植したことが挙げられる。それまでキーボードからの言語入力が必須だったAVGというゲームジャンルを、コントローラー