今朝のメルマガは、加藤るみさんの「映画館(シアター)の女神 3rd Stage」、第7回をお届けします。
今回ご紹介するのは、高校生活を勉強に捧げてきた女子高生バディが高校生活の最後の思い出を取り戻そうとする大冒険を描いた青春映画『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』。青春映画にありがちな、「イケてない子」が変わっていくストーリーとは異なる、新たな路線を打ち出す本作の魅力を語り尽くします。
加藤るみの映画館(シアター)の女神 3rd Stage
第7回『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』
おはようございます。加藤るみです。
今回は間髪入れず、映画紹介します!
自信を持って、めちゃくちゃおすすめな作品です。
紹介する作品は、『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』です。
最近では『リチャード・ジュエル』(’19)での出演が記憶に新しい女優オリヴィア・ワイルドが、アメリカのコメディ界を牽引する、「俺たち」シリーズや『バイス』(’18)でおなじみのウィル・フェレルとアダム・マッケイのバックアップの元、華麗に映画監督デビュー。
すでにアメリカでは数々の映画賞を席巻し、日本の映画ファンの巷でも話題となっている作品です。
とにかく、最っっっっっ高‼‼
未だかつて、こんなにもエネルギッシュで、こんなにも愛おしい青春映画があったでしょうか。
超笑えるけど、心がヒリヒリ痛くなって。しっかり、じーんとできて。そう、私はこんな青春コメディが観たかったんです。
革命的な青春ハイスクールコメディの爆誕です。
これは、間違いなく2020年のベストに入ります。
良い大学に入るため、高校生活を勉強に捧げてきた親友同士のモリーとエイミー。
しかし、遊んでばかりいたはずの周囲のパリピたちも、ハイレベルな就職や有名大学への進学を決めていたことが発覚。
卒業前夜にして「勉強ばっかりして、遊んでなかったのウチらだけ?」と、失った時間を取り戻すべく、パーティに乗り込むことを決意。
最強バディのティーンエイジャーが高校生活最後の思い出を取り戻すべく決死の大冒険に出る物語です。
まず、この映画の大好きなところは、今までの青春映画で描かれてきたジェンダーに対する葛藤や容姿に対する悩みとか、自己肯定感が大事とか、そういう話はもうとっくに済んでいて、当たり前になっているところから始まること。
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