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☆ メルマガPLANETS vol.24 ☆
~『日本文化の論点』発売!~
発行:PLANETS 2013.3.1 (毎週金曜日発行)
http://wakusei2nd.com
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こんにちは。PLANETS編集部・秘書A子です。
今週の金曜日も、「メルマガPLANETS」をお送り致します。
今年も3月に突入しましたねー。
先週も告知しましたが、あと数日で宇野の新刊が発売になります!
▽宇野常寛『日本文化の論点』,ちくま新書,2013
テーマとして取り上げられるのは⇒ニコニコ動画、食べログ、コミケ、AKB48、ソーシャルゲーム、ボーカロイド、ゲーミフィケーション……。
「サブカルチャーやインターネットといった陽の当らない〈夜の世界〉から、日本の今とこれからを問いなおす。政治も経済も行き詰まった〈昼の世界〉を変えるために、人間と情報、人間と記号、そして人間と社会との新しい関係を説く、渾身の現代文化論!」です!
【本書で扱うトピックス】
・マスからソーシャルへの地殻変動 ・情報技術の生む新たな「中間のもの」
・人間をどのようなものとしてイメージするか
・新しいホワイトカラーと東京
・地理と文化とインターネット
・「夜の東京」を夢想する
・クール・ジャパン戦略会議
・二次創作のインフラと日本的想像力
・音楽ソフトはなぜ売れなくなったのか
・カラオケとJ‐POP
・ゲーミフィケーションと社会
・「反現実」とファンタジー
・「虚構の時代」の終わりと東日本大震災
・〈夜の世界〉から社会を変えるために
目次はこちらです↓
序章 〈夜の世界〉から〈昼の世界〉へ
論点1 クール・ジャパノロジーの二段階論――集合知と日本的想像力
論点2 地理と文化のあたらしい関係――東京とインターネット
論点3 音楽消費とコンテンツの「価値」
論点4 情報化とテキスト・コミュニケーションのゆくえ
論点5 ファンタジーの作用する場所
論点6 日本文化最大の論点
終章 〈夜の世界〉から〈昼の世界〉を変えていくために
あとがき
付録 『日本文化の論点』を読むキーワード
お陰様で沢山のご予約を頂いております。
Amazonは予約数が多いと、届くのに時間がかかる場合もありますので、
都心部の方はぜひ書店さんでもチェックしてみて下さい!
そんな感じで、
今号のコンテンツはこちら↓
┌───────────────────────────────┐
├○ メルマガPLANETS vol.24:2013.3.1
├○
├○
├○ 01.【人生相談】國分功一郎
├○ 哲学の先生と人生の話をしよう
├○ 第24回 「理想や熱を持って働きたいというのは贅沢なのでしょうか?」
├○
├○ 02.【ルポタージュ】カリホリ
├○ テレビでは言えない話
├○ 第24回 「日付もの」というラベル
├○
├○ 03.【ルポタージュ】稲垣知郎+濱野智史
├○ ちろうのAKB体験記
├○ 第9回 初めてのコンサート、日本青年館
├○
├○ 04.【過去原稿】今週のお蔵出し
├○ 3/1のお蔵出し:家族と擬似家族のメビウスリング―『とらドラ!』をめぐって
├○ (初出:「界遊003」)
├○
├○ 05.【研究と探訪】小人論 ――暴走する片思いのメカニズム
├○ 第18回 奇跡のカンパニークラッシュ
├○
├○ 06.【クロスレビュー】今週の映画批評 PLANETS映画チーム
├○ 3/1の映画:『横道世之介』
├○
├○ 07.【告知】今週のスケジュール
├○
├○ 08. 編集後記&次回予告
├○
└───────────────────────────────┘
※一部の連載記事については、
「メルマガPLANETS vol.23」からの続きとなっております。
▼「vol.23」へのリンクはこちらです。
http://ch.nicovideo.jp/wakusei2nd/blomaga/ar127114
未読の方は併せてお楽しみ下さい。
┏┓----------------------------------------------------------
┗■ 01.【人生相談】哲学の先生と人生の話をしよう
國分功一郎(哲学者)
---------------------------------------------------------------
「〈哲学〉とはすなわち〈人生論〉でなければならない……!」
そんな確信を抱く哲学者・國分功一郎が恋愛・就職・家族・自己表現……
あらゆる悩みに正面から、そして哲学的にこたえる人生相談です。
---------------------------------------------------------------
第24回
「理想や熱を持って働きたいというのは贅沢なのでしょうか?」
相談者:バンダースナッチさん(大阪府・26歳男性・会社員)
Q.
こんにちは。是非聞いて下さい。
広告会社に入社して3年目の男です。
学生時代から熱望していた業界で、拾ってくれた会社には恩義も感じています。
ただ、入社してすぐ、これでいいのかと悩むようになりました。
いわゆる理想と現実と壁もあるのですが、希望していた企画部ではなく、営業部へ配属され、異動の見込みはないと告げられたためです。
意気込んで『何でもやります』と言って入った手前、話が違うとも言えません。
そんなこと言わなければ良かったのかも知れませんが。。
正直、今私は、仕事が楽しくありません。
妥協した発言(そのつもりはなかったのですが)の結果、そんな不遜な思いを抱くようになってしまったのです。
企画職をやりたいだけなら、気がとがめても、転職すればいいのかも知れません。
ただ、恐ろしいことに、自分が本当に企画職をやりたかったのか分からなくなることもあります。
私自身は、畢竟欲しいものを総取りできるくらい、(宇野さんではないですが)圧倒的に勝利するしかないのではないかと考え、日々働いています。
手は抜きません。努力もしました。甲斐あって、営業成績は飛躍的に伸びました。
しかし、働く程、勝利に近づいているというよりは、単にすり減っているようにしか思えない時が多いです。
結果が出れば楽しくなるかと思ったのですが、そうはなっていません。
それこそ、自分に嘘をつくようです。
もっとシンプルに、自分の理想や熱を傾けて生きたいのですが、それは贅沢なのでしょうか。
そもそも、私自身が言う仕事とは何なのか、迷っています。
長くなりましたが、質問はこうです。
國分先生にとって、仕事とは何ですか?
その仕事が、いわゆる飯の種と一致しない場合、どうするのがより愉しいでしょう?
そして、本当はこれだけが聞きたかったのかもしれませんが、
國分先生は、自分の理想や熱意を保つために行っていることはありますか?
このまま腐っていくのは嫌なのです。
以上です。
小さい話で恐縮ですが、ご助言頂ければ幸いです。
A.
ご相談ありがとうございます。
確かに難しい質問なのですが、正直言うと、悩みが一般的・抽象的すぎてうまく答えられない感じがあります。
こういうことはよくあると思うのです。なんとなく仕事に不満である。このままでいいのかどうか……。かといって、別の場所に移るべきかどうかも分からない。しかしこのままだと何か自分が腐っていきそうな感覚がある……。
昔からそう思っていましたし、この人生相談をはじめてこの考えの正しさを再認識しましたが、どんな悩み(問題)も一般的・抽象的である限りは解決しないのです。いかなる問題も個々の具体的状況の中にあります。そして個々の具体的状況を分析すると、必ず突破口が見えてくるのです。
しかし、悩み(問題)が一般的・抽象的である場合には、そうやって分析する情報がほとんどない。だから、Aとも言えるがBとも言えるというような対立に陥ってしまって、答えが出ない。
バンダースナッチさんの文面を読んでいると、バンダースナッチさん自身がどうもそのような一般性・抽象性の落とし穴に陥っているような気がします。仕事が面白く思えないために、自分が陥っている状況を具体的に分析することができなくなっているような感じです。
更にそれに、「手を抜いてはいない」「努力もした」という自信、というよりは言い訳のようなものが働いて、よりいっそう事態を悪化させています。
悩みを聞いていると、最初は困っているような振りをしていたのに、次第に「私は頑張っているんだ」と頑なに、それこそ自信満々に言い出す人っていますよね。あの頑なさが何よりもまずいんですね。「自分は頑張っている」というのが出発点になってしまい、それ以上考えがさかのぼれないからです。
だいたい、頑張れば何かが解決するわけじゃない。頑張るんじゃなくて、考えることの方が必要です。そして考えるためには、情報とその分析が必要です。
たとえば、
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▽宇野常寛『日本文化の論点』,ちくま新書,2013
テーマとして取り上げられるのは⇒ニコニコ動画、食べログ、コミケ、AKB48、ソーシャルゲーム、ボーカロイド、ゲーミフィケーション……。
「サブカルチャーやインターネットといった陽の当らない〈夜の世界〉から、日本の今とこれからを問いなおす。政治も経済も行き詰まった〈昼の世界〉を変えるために、人間と情報、人間と記号、そして人間と社会との新しい関係を説く、渾身の現代文化論!」です!
【本書で扱うトピックス】
・マスからソーシャルへの地殻変動 ・情報技術の生む新たな「中間のもの」
・人間をどのようなものとしてイメージするか
・新しいホワイトカラーと東京
・地理と文化とインターネット
・「夜の東京」を夢想する
・クール・ジャパン戦略会議
・二次創作のインフラと日本的想像力
・音楽ソフトはなぜ売れなくなったのか
・カラオケとJ‐POP
・ゲーミフィケーションと社会
・「反現実」とファンタジー
・「虚構の時代」の終わりと東日本大震災
・〈夜の世界〉から社会を変えるために
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序章 〈夜の世界〉から〈昼の世界〉へ
論点1 クール・ジャパノロジーの二段階論――集合知と日本的想像力
論点2 地理と文化のあたらしい関係――東京とインターネット
論点3 音楽消費とコンテンツの「価値」
論点4 情報化とテキスト・コミュニケーションのゆくえ
論点5 ファンタジーの作用する場所
論点6 日本文化最大の論点
終章 〈夜の世界〉から〈昼の世界〉を変えていくために
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├○
├○
├○ 01.【人生相談】國分功一郎
├○ 哲学の先生と人生の話をしよう
├○ 第24回 「理想や熱を持って働きたいというのは贅沢なのでしょうか?」
├○
├○ 02.【ルポタージュ】カリホリ
├○ テレビでは言えない話
├○ 第24回 「日付もの」というラベル
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├○ 03.【ルポタージュ】稲垣知郎+濱野智史
├○ ちろうのAKB体験記
├○ 第9回 初めてのコンサート、日本青年館
├○
├○ 04.【過去原稿】今週のお蔵出し
├○ 3/1のお蔵出し:家族と擬似家族のメビウスリング―『とらドラ!』をめぐって
├○ (初出:「界遊003」)
├○
├○ 05.【研究と探訪】小人論 ――暴走する片思いのメカニズム
├○ 第18回 奇跡のカンパニークラッシュ
├○
├○ 06.【クロスレビュー】今週の映画批評 PLANETS映画チーム
├○ 3/1の映画:『横道世之介』
├○
├○ 07.【告知】今週のスケジュール
├○
├○ 08. 編集後記&次回予告
├○
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※一部の連載記事については、
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┗■ 01.【人生相談】哲学の先生と人生の話をしよう
國分功一郎(哲学者)
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「〈哲学〉とはすなわち〈人生論〉でなければならない……!」
そんな確信を抱く哲学者・國分功一郎が恋愛・就職・家族・自己表現……
あらゆる悩みに正面から、そして哲学的にこたえる人生相談です。
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第24回
「理想や熱を持って働きたいというのは贅沢なのでしょうか?」
相談者:バンダースナッチさん(大阪府・26歳男性・会社員)
Q.
こんにちは。是非聞いて下さい。
広告会社に入社して3年目の男です。
学生時代から熱望していた業界で、拾ってくれた会社には恩義も感じています。
ただ、入社してすぐ、これでいいのかと悩むようになりました。
いわゆる理想と現実と壁もあるのですが、希望していた企画部ではなく、営業部へ配属され、異動の見込みはないと告げられたためです。
意気込んで『何でもやります』と言って入った手前、話が違うとも言えません。
そんなこと言わなければ良かったのかも知れませんが。。
正直、今私は、仕事が楽しくありません。
妥協した発言(そのつもりはなかったのですが)の結果、そんな不遜な思いを抱くようになってしまったのです。
企画職をやりたいだけなら、気がとがめても、転職すればいいのかも知れません。
ただ、恐ろしいことに、自分が本当に企画職をやりたかったのか分からなくなることもあります。
私自身は、畢竟欲しいものを総取りできるくらい、(宇野さんではないですが)圧倒的に勝利するしかないのではないかと考え、日々働いています。
手は抜きません。努力もしました。甲斐あって、営業成績は飛躍的に伸びました。
しかし、働く程、勝利に近づいているというよりは、単にすり減っているようにしか思えない時が多いです。
結果が出れば楽しくなるかと思ったのですが、そうはなっていません。
それこそ、自分に嘘をつくようです。
もっとシンプルに、自分の理想や熱を傾けて生きたいのですが、それは贅沢なのでしょうか。
そもそも、私自身が言う仕事とは何なのか、迷っています。
長くなりましたが、質問はこうです。
國分先生にとって、仕事とは何ですか?
その仕事が、いわゆる飯の種と一致しない場合、どうするのがより愉しいでしょう?
そして、本当はこれだけが聞きたかったのかもしれませんが、
國分先生は、自分の理想や熱意を保つために行っていることはありますか?
このまま腐っていくのは嫌なのです。
以上です。
小さい話で恐縮ですが、ご助言頂ければ幸いです。
A.
ご相談ありがとうございます。
確かに難しい質問なのですが、正直言うと、悩みが一般的・抽象的すぎてうまく答えられない感じがあります。
こういうことはよくあると思うのです。なんとなく仕事に不満である。このままでいいのかどうか……。かといって、別の場所に移るべきかどうかも分からない。しかしこのままだと何か自分が腐っていきそうな感覚がある……。
昔からそう思っていましたし、この人生相談をはじめてこの考えの正しさを再認識しましたが、どんな悩み(問題)も一般的・抽象的である限りは解決しないのです。いかなる問題も個々の具体的状況の中にあります。そして個々の具体的状況を分析すると、必ず突破口が見えてくるのです。
しかし、悩み(問題)が一般的・抽象的である場合には、そうやって分析する情報がほとんどない。だから、Aとも言えるがBとも言えるというような対立に陥ってしまって、答えが出ない。
バンダースナッチさんの文面を読んでいると、バンダースナッチさん自身がどうもそのような一般性・抽象性の落とし穴に陥っているような気がします。仕事が面白く思えないために、自分が陥っている状況を具体的に分析することができなくなっているような感じです。
更にそれに、「手を抜いてはいない」「努力もした」という自信、というよりは言い訳のようなものが働いて、よりいっそう事態を悪化させています。
悩みを聞いていると、最初は困っているような振りをしていたのに、次第に「私は頑張っているんだ」と頑なに、それこそ自信満々に言い出す人っていますよね。あの頑なさが何よりもまずいんですね。「自分は頑張っている」というのが出発点になってしまい、それ以上考えがさかのぼれないからです。
だいたい、頑張れば何かが解決するわけじゃない。頑張るんじゃなくて、考えることの方が必要です。そして考えるためには、情報とその分析が必要です。
たとえば、
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