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敵のエースと1対1で対峙しても安心して見ていられる。槙野は苦い経験を糧に、金城鉄壁のディフェンダーに変貌を遂げた声を枯らして味方を鼓舞し、気迫溢れるプレーで観衆を熱狂させる。背番号5は圧倒的な存在感を放ち、ゴール前に仁王立つ。

[浦和レッズマガジン8月号掲載]

■チームの意識改革に着手ディフェンスの中心選手に

 2012シーズン、2013シーズン、2014シーズンの浦和はシーズンを通してリーグ戦の上位に位置し、カップ戦でも2013年のナビスコカップで決勝に進出するなど、着実な成績を残した。しかしペトロヴィッチ監督率いるチームは勝負所のゲームでことごとく結果を残せず、惜しくも戴冠を逃してきた歴史がある。リスクを冒すアグレッシブなスタイルを信条とするチームは、常に理想と現実の狭間でもがき苦しんできたのだ。

 恩師であるペトロヴィッチ監督の下で長くプレーしてきた槙野は、指揮官を慮りつつ、それでもチームの