ラーマガ限定「NAKED」#015
らーめん えんや『かけ塩煮干しらーめん』
ラーマガと人気ラーメン店によるコラボレーション企画「NAKED」。毎月1軒の人気ラーメン店がラーマガ限定ラーメンの「かけラーメン」を創作します。ラーメンの根幹ともいえる「麺」と「スープ」だけで食べさせる、作り手の技術と食べ手の味覚に挑むような究極の限定ラーメン。
通算第14作目となる11月は、通算第15作目となる12月は、王子の人気店『らーめんえんや』が登場。店主の山田さんが作るNAKEDは、えんやの魅力を麺とスープで見事に表現した一杯に。スープは動物系素材を使わずに数種類の煮干し100%の水出し清湯スープ。麺は北海道産小麦と長野産小麦を配合した自家製細ストレート麺を合わせ、唯一許されている薬味には鶏削り節を散らしました。どこまでもシンプルで、食べ進めるほどに深みが増すNAKEDが完成しました。
山路力也
基本的にNAKEDをお店にお願いする時は「麺とスープ、薬味だけでラーメンを作る」というレギュレーション以外は何も伝えない。結果として過去の14作を振り返ると圧倒的に清湯醤油のNAKED比率が高い。その中で今回は数少ない清湯塩ラーメンのNAKEDとなった。
通常の「醤油煮干しそば」のスープと麺を使って塩味で表現した一杯だが、タレが変わり具材がなくなるだけでこうも表情が変わるものかと驚いた。当然、具がなくなる分タレの塩度なりバランスは変わってくるにせよ、煮干しの輪郭がしっかりと浮き上がってくるようなスープは、いつまででも飲んでいたくなる味わい。ラーメンには動物系素材が不可欠と言われた時代もあったが、このスープを飲むとやはりそれは間違いであると思わざるを得ない。煮干しオンリーのスープなのにちゃんとラーメンになっているのだ。そして唯一許された薬味の「鶏削り節」は、動物系素材のないスープに少しずつ鶏の旨味を溶かすという見事な役割を果たしている。
今回のNAKEDは31日大晦日まで販売。しかもえんやは夜通し営業しているそうなので、大晦日かなり深い時間でも食べることが出来るかも。是非、今年のラーメン食べ納めはこの一杯で。
山本剛志
王子駅のすぐ近くで、徐々に人気を集めてきた「えんや」。今回は醤油味の「煮干そば」で使っているスープをベースにしつつ、異なる味わいの「塩かけ煮干らーめん」にまとめてくれた。
スープは煮干100%。煮干のえぐみや臭さを出さずに、その酸味と香りで微妙にくすぐる程度にまとめている。スープをそのまま感じさせつつ、塩ダレですっきりと飲めるようになっている。 麺は通常の細麺を使っているが、澄んだスープの中にたおやかに入っていて、啜るほどに口の中にスープの香りが満ちてくると共に、徐々に味に深みが増してくる。そのポイントは薬味に使われた「鶏節」。唯一の動物系でありながら、節なので香りもプラスされている。麺を啜るごとに鶏節がスープに溶ける事が、味の変化のポイントになっている。
通常の「えんや」らしさを麺などに感じつつ、新しさを随所に加えている。鶏節のアイデアはこれからのメニューで発揮されるかもしれない。そんな将来への期待も感じさせる一杯だ。
【NAKED #015】
らーめん えんや(東京都北区岸町1-1-10)
「かけ塩煮干らーめん」700円
販売期間:12月1日(月)〜31日(水)
(ラーマガ有料会員ではなくても注文が可能です)