北島秀一・山路力也・山本剛志 共同責任編集
【目次】
□クロスレビュー「必食の一杯」
【北島秀一】
麺や維新@目黒「醤油らぁ麺」
ラーメン 末廣家@白楽「ラーメン」
鶏らーめん 極楽鳥@綱島「ラーメン(塩こってり)」
支那そばや 新横浜ラーメン博物館店@新横浜「佐野実のガチンコつけ麺」
すみれ 新横浜ラーメン博物館店@新横浜「味噌ラーメン+挽肉+ニンニク多め」
麺やそめいよしの@神田「しょうゆラーメン」
天理スタミナラーメン 高田馬場店@高田馬場「スタミナラーメン」
老四川飄香 麻布十番本店@麻布十番「成都タンタン麺」
つけめんTETSU 駒沢大学店@駒沢大学「つけめん」
らぁ麺や 汐そば雫@堀田「汐そば」
ラーメン天神下 大喜@湯島「牡蠣中華そば」
九段 炎神@市ケ谷「つけ麺 牛ヶ淵」
ラーメン二郎@広瀬通「小ラーメン」
日景食堂@大鰐温泉「中華そば」
□拉麺人インタビュー
■クロスコラム
□異論激論!
■告知/スケジュール
□編集後記
■巻頭コラム:「真剣な眼差し」山路力也
私は自分のラーメン本でラーメン店を紹介する時、必ず店主の写真を入れる。それは「作り手の顔が見えるラーメン」こそ、食べるに値するラーメンだという私の思いを表現しているのだが、その時の写真は必ず厨房でラーメンを作っている姿を収めている。よく色々な場所でラーメン店主の写真を見かけるが、カメラ目線で腕を組んでいたり、手を後ろに組んで微笑しているようなものが多い。しかし、私はやはりラーメン店主が一番かっこよく輝いてみえるのは、厨房に立ってラーメンを作っている姿だと思う。だから私のラーメン本の店主写真はどれも厨房での店主の姿なのだ。
もちろん正面を向いてカメラ目線の写真よりも、厨房でラーメンを作っている姿の方が写真に動きが出るという理由もある。しかし、一番大きな理由は店主の「目力」の差だ。カメラの前に立ち腕組みをしたり微笑んだりと、普段慣れないことをやっている時の店主の目はどことなく不安げだ。しかしラーメンを作っている時の店主の目は真剣そのもので自信にもあふれている。そして、着替え立てのTシャツよりも粉や油にまみれたものの方が遥かに格好いい。
現在、駒沢オリンピック公園で開催されている「東京ラーメンショー2013 」には、全国各地から有名店や人気店が集まっている。中には何店舗も展開していて、自らは経営に専念し厨房に立つ機会や必要が無くなった有名店主も、連日厨房で腕をふるって汗を流している。その姿は実に様になっていて、どこか近寄り難い雰囲気すら感じさせる。厨房内を、そして行列に並んでいる客を圧倒するような存在感。そして一杯のラーメンを作っている時の真剣な眼差し。やはりラーメン店主は厨房に立っている姿こそ美しい。
□クロスレビュー「必食の一杯」
一杯のラーメンを三人が食べて語る。北島、山路、山本の三人が、今最も注目しているラーメン店の同じ一杯をクロスレビュー。それぞれの経験、それぞれの舌、それぞれの視点から浮かび上がる立体的なラーメンの姿。今回は今は無き名店「我流旨味ソバ 地雷源」の鯉谷剛至氏が自ら厨房に立つ新店『The Finest Noodles El Dorado』で復活した「我流旨味ソバ」を三人が食べて、語ります。
「我流旨味ソバ(醤油)」850円
(写真は煮玉子+100円乗せ)