ラーマガ限定「NAKED」#041
つなぎ『味噌の極みかけそば』
ラーマガと人気ラーメン店によるコラボレーション企画「NAKED」。毎月１軒の人気ラーメン店がラーマガ限定ラーメンの「かけラーメン」を創作します。ラーメンの根幹ともいえる「麺」と「スープ」だけで食べさせる、作り手の技術と食べ手の味覚に挑むような究極の限定ラーメン。それが「NAKED」なのです。
第41作目は恵比寿の人気店『つなぎ』が参戦。店主の高橋秀典さんが創り出した一杯は、味噌ラーメン店の矜持が感じられるNAKED。通常のスープや麺とは異なる設計によって、普段とは違ったあらたなつなぎの魅力あふれる一杯が完成しました。
山路力也
これまで40作を数えてきた「NAKED」だが、実は味噌のNAKEDは少ない。もちろん味噌ラーメン専門店の絶対数が少ないこともあるだろうが、味噌味で通常とは違うアプローチでラーメンを作るというのは難しいことなのかも知れない。そんな中、今回のつなぎが果たして味噌で来るのか、それ以外の味で来るのか興味深いところであったが、高橋店主は味噌で真っ向勝負して来た。
背脂が浮いて濃厚でパンチのある味噌ラーメン、というイメージとは真逆の、見た目すっきりとした一杯は、つなぎらしさをしっかり残しつつ、NAKEDという概念をしっかりと咀嚼したものになっていた。スープはNAKED用に完全に別のものを取り、油もNAKEDのために作ったオリジナルの油を浮かべ、麺もNAKED用にオーダーしたオリジナルと、通常のラーメンとはまったく別の設計で作ってきた。
スープ本来の味をしっかりと感じさせつつも、味噌の香りや深み、旨味も存分に味わえる一杯。つなぎとして背脂を排するというのはチャレンジだったように思うが、背脂に負けないように油は筑波鶏から取った鶏油をベースに、カメリアラードとネギ油もブレンド。一等粉のみを使用したという平打ちの麺は存在感があり食感もなめらか。この麺とスープを交互に楽しんでいるうちに終わってしまうような。そんなかけラーメンの真髄を楽しむことが出来る。
普段のラーメンとはまったく別の設計で作られているのに、つなぎらしさを感じさせるのはやはり「味噌ダレ」の存在が大きい。仙台味噌など６種の味噌を使った味噌ダレは通常のものと同じものを敢えて使うことで、つなぎらしさを明確に主張しているのだ。同時に味噌ダレが同じでもスープや油が違うだけで、これほどまでに表情や味が変わることにも驚かされる。薬味のニラも色合いだけでなく、味的にもしっかりと存在感があって良い。
限定メニューも常時提供している店だけに、盤石の完成度に大満足。こういうアプローチの味噌ラーメンってありそうでなかなかない。今後これをベースにした新しい味噌ラーメンもレギュラーメニューにしたらいいのに、とも個人的には思っていたりする。
山本剛志
味噌ラーメン専門店として人気の「つなぎ」にお願いしたものの、味はお任せして「味噌でも、味噌でなくてもいいですよ」と伝えていました。それでも敢えて、味噌で中央突破してきた印象。ちなみに味噌味のNAKEDは、２作目の「大喜」、21作目の「角栄」以来、41作中３回目。
味噌ダレは通常のものと一緒の、６種類の味噌をブレンドしたもの、味噌そのものの旨みや香りが存分に楽しめる。その味噌の味を前面に立たせるため、スープは鶏と豚を使いつつも濁らせず、油には背脂を使わず、鶏油とカメリアラード、ネギ油を使っていて、ラーメンらしさを残しながら、味噌の味を引き立てる役目を果たしている。
そして平打麺は小麦粉の中でも上質な一等粉のみを使用し、加水率42%という多加水平打麺。コシを持ちつつツルツルした食感があって、啜るほどにスープの味が楽しめる。
薬味は乗せるかどうか、何を乗せるか迷った上で選んだのは「ニラ」。舌をリフレッシュさせつつ辛味などが残る事はなく、じんわりしたスープを邪魔させない。「味噌の極み」という名前にふさわしい、味噌を主役にさせつつ、味噌汁や既存の味噌料理とは明確に異なる「オリジナルの味噌ラーメン」、つなぎで食べた事がある人もそうでない人も、まずは食べてほしい一杯だ。
【NAKED #041】
つなぎ（東京都渋谷区恵比寿1-4-1／JR線・東京メトロ線「恵比寿」駅より徒歩２分）
「味噌の極みかけそば」690円
販売期間：3月15日（水）〜4月15日（土）※販売は14:00〜
※一日15食限定メニュー
※売り切れの場合はご容赦下さい。
※ラーマガ有料会員ではなくても注文が可能です。
