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胸がないことに悩みはじめると、毎日がすごく辛くなります。

人の視線が胸に集中しているような気になるし、陰で何か言われているんじゃないかと、疑心暗鬼になったりも。

そして、うまくいかないこと全てを胸がないせいだと思い込んでいました。

貧乳に悩み続けた私の体験が、少しでも読んでいる誰かの力になればいいなと思います。

貧乳に悩み始めた頃

小学生の頃は、胸がぺちゃんこでもあまり気になりませんでした。

他にもそういう女子はいましたし、自分の胸ももうしばらくしたら大きくなるだろうと思っていたからです。

でも、全然大きくなってくれる気配はなく、毎年春に行われる健康診断での計測は、涙が出るほど嫌なものでした

保健の先生がサイズを測った後、小さく声に出してメモしていくので、みんなのサイズが聞こえてしまい……。

中学3年生の時は、とうとうボイコットして、あとで1人別で測ってもらいました。

その時、胸の大きさで悩んでいると言ったら「まだまだ成長期だし、大きくなるから大丈夫よ」と言われて少し安心した私がいました。

また、健康診断と同じくらい苦痛だったのが修学旅行での露天風呂でした。

「みんなと一緒に入って、胸のことを言われたらどうしよう……」

「からかわれたら嫌だ……」

という思いから、私はみんなと一緒に入らずに、部屋についていたお風呂で済ませました。

一緒に入らない私を、友達は誘ってくれましたが、私があまりにかたくなに拒否するので最後は諦めてくれました。

私はせっかく誘ってくれた友達に理由を説明する事もできず、みじめな気持ちでいっぱいでした。

高校に入って、初めて下着屋へ

高校に入っても胸は成長する気配がなく、もしかして私の胸は一生このままなのかと不安になりました。

体育の授業でも他の女子は

「走ると胸が揺れて恥ずかしい」

「谷間に汗をかくから嫌だよね」

と話していましたが、私にはそんな悩みが想像つきませんでした。

胸が揺れたこともなければ、谷間ができたこともない……。

この頃から私の胸は他の人より小さいんだってことを強く自覚するようになりました。

中学の保健の先生は成長期が来るって言っていたのに……。

周りと比べてふくらみがないのが気になって、そのうちどうにかごまかせないかと思うようになりました。

母にパッドがついているブラジャーを買ってとお願いしたら「そんなのは今は必要ない、自分の胸に合ったサイズがいい」と言われてしまって、私の胸に対する悩みは、母に理解される事はありませんでした。

ちなみに母がいつも買ってくれていたブラジャーは、ノンワイヤーのスポーツブラのようなものでした。

私にはフリルのついた可愛いブラは必要ないんだと思ったら、涙が止まりませんでした。

それなら自分でバイトしたお金で買おうと思って、初めて下着屋に。

ブラジャーが欲しいと伝えると、サイズを測りますねと言われ、それは嫌だと何度か逃げ出したこともあります。

通販で買おうかと考えましたが、家に荷物が届くと何を買ったのか、両親にしつこく聞かれそうだったので、それもできませんでした。

通販もダメ、お店もダメじゃいつまで経ってもブラジャーが買えないのがわかって、最終的には下着屋さんの更衣室に案内してもらい、きちんと測ってもらうことにしました。

そして結果、言われたサイズは70Aでした。

下着屋の店員さんはとても優しい方で、70Aサイズのブラジャーをいくつか並べてくれました。

レースやハートがついた可愛いデザインもあって、ブラジャーのつけ方も教えてくれました。

アンダーサイズがどういうものなのか、サイズが合ってないブラジャーは、余計に胸を小さくすることもあるし、形も悪くなるから、きちんと合ったものをする事が大事ですよと、丁寧に教えてくれました。

胸のパッドを重ねて入れるというワザも教えてくれました。

相変わらず谷間はほとんどできなかったけど、なんとなく胸のふくらみが目で見てわかるので、それだけで私はかなり嬉しかったです。

バストアップで検索する日々

結局、学生時代に胸が成長することもなく私の胸はずっと貧乳のままでした。

どうにかして大きくする方法はないだろうかと、毎日「バストアップ」で検索する日々。

バストアップには女性ホルモンが大事だと知ったので、イソフラボンが入った豆乳を飲んだり、豆腐や納豆を毎日食べたりしました。

マッサージがいいと聞けば、お風呂上りに念入りにマッサージしたり、胸が大きくなるツボとやらをグイグイ押してみたりもしました。

胸の筋肉を鍛えるといいと聞けば、筋トレもしました。

そして、そんな生活が続いていた頃、彼氏ができました。

彼氏に振られて

今までも好きになった人はいましたが、彼氏は初めてでした。最初はとても楽しかったです。

普段のデートでは、あまり胸を気にする事もなく、おしゃべりしているだけで嬉しかったです。

でも私は彼氏の前で裸になることができませんでした。


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