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今はどの雑誌を見ても、クリッとした大きな二重の目のモデルさんや女優さんが素敵な洋服を着て、キラキラとした雰囲気で登場しています。
また、男性の人気ランキングでも、二重の女性がランキング上位にいます。
今は何とも思いませんが、思春期の自分はこの状況を見ていると尋常じゃないくらいの焦りを感じていました。
どうして私の目はクリッとした大きな二重の目ではないんだろうと。
そんな時は決まって両親をうとましく思いました。
なんで私の両親は二重じゃないのか。
祖父の目はクリッとした大きな二重なのに何で母親に遺伝しなかったのか、またそれが私に遺伝しなかったのかと。
鏡を見るたびに憂鬱になっていました。
一重と二重があることに気が付いた中学生時代
幸いにも、小学生時代は学級委員長をしていたり、成績も常にトップレベルにいたりとかなり学年でも目立つ存在でした。
そんなことがあってか数多くの男の子たちからラブレターをもらったり、告白をされたりと自分の容姿が劣っているということを感じたことはまったくありませんでした。
同級生の男の子達の容姿を、あの子はかっこいい、あの子はダサいなどと女の子同士でひそひそ話をしていたにも関わらず、そもそも自分の容姿に興味がありませんでした。
というよりも、自分の容姿を良く見せるために何をするのかを考えていなかったというのが正しい表現かもしれません。
また、ファッション雑誌や、芸能雑誌など目に触れることがなかったので、美の基準が分からなかったのだと思います。
ただ、そんな時期も過ぎ、中学生になるとおこづかいで自分の好きなアイドルが出ている雑誌や、可愛らしい洋服が載っているファッション雑誌を購入するようになった時に、初めてそんな雑誌に載っている可愛らしい女の子のモデルたちに共通点があるのに気が付きました。
「女優やモデルは、みんな目が二重だ」
この事実に気が付いた時の衝撃といったら今でも思い出せるほどです。
まさに青天の霹靂とはこのことを言うんだということを身をもって体験しまた。雷に打たれたような衝撃でした。
急いで鏡の前に立ち、自分の目をチェックしました。
ところが、鏡の中にある自分の目は、雑誌で見るような可愛らしい女の子たちのクリッとした大きな二重の目とは、まったく違った、一重の腫れぼったい目でした。
この時の落ち込みようも言葉で表現ができないほどです。この事実を数日間受け入れることができず、食事もろくに喉を通らなかった記憶があります。
その後も、一重の目を鏡で見るたび、ため息をついていた中学生時代。
中学生では、何の情報もないので、自分の持っているヘアピンで目の二重を一生懸命作っていました。
ちょうど挟めるので、数分固定して二重の幅をクセづけていると、このまま二重になるんじゃないかと本気で信じ込んでいました。
半ば、神様にお祈りするように、ヘアピンを使いながら「二重になれ! 二重になれ!」と念じていました。
ただ、そんな努力も空しく、ヘアピンを取った後、数秒は二重が持続するもののすぐに元の腫れぼったい一重の目に戻ってしまいました。
丁度ニキビも出来始める年頃だったので、自分の顔がどんどん醜くなり、顔の作りも自分の理想とは乖離していたので、徐々に鏡をみないようになっていきました。
私は現実逃避し始めたんです。
アイプチを知った高校時代
高校生になると、周りの同級生たちが化粧をするようになったので、それにつられるように私も化粧道具を買い集めるようになりました。
また、今までファッション雑誌などでも、メイクのコーナーは自分とは関係ないからと読み飛ばしていましたが、興味を持つようになるにつれ、読むようになり、雑誌に掲載されているアイテムなど好んで買い集めていました。
あの雑誌の人気モデルが紹介しているアイテムだから、私も同じような顔立ちになれるんだ!と強く信じ込んでいました。