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年齢を重ねるにつれて、美容に関する悩みはどんどん増えていきます。
私もシミやシワに悩まされましたが、何よりも嫌だったのは「顔のたるみ」でした。
写真に写った自分のフェイスラインがたるみ切っていたこと、そしてそれを指摘されたときの辛さ……。
会社の同僚に笑われて、家族からの慰めでさらに落ち込んだ私ですが、毎日のお手入れで、今では顔のたるみをずいぶんとスッキリさせることができました。
そして、その方法は、ただ顔を綺麗にするだけではなく、自分自身が持っていたコンプレックスを上手に手放すことができる方法でもあったのです。
パスポートの写真のフェイスラインが……波打っている!?
私が顔のたるみに気が付いて、そして悩みだしたのは30代半ばのことでした。
30代に入ってだんだんと「何だか年をとってきたような気がするな」とは思っていました。髪のつやがなくなってきたし、毛穴も開いてきているような気がしていました。
でも、何となく20代の延長といったような感じで、特別なお手入れもせず、自分の外見を振り返ることもなく、そのまま30代の日々を過ごしていました。
私の30代は色々あって、結婚したり家族の介護があったり、そして仕事も大変で、目が回るような忙しさでした。
正直自分自身に手をかけるのは、はっきり言ってムリでした。
そんな日々の中、仕事で海外に出張することになり、パスポートを新しく取りなおすこととなったのです。
大忙しのなか、慌ててパスポート用の写真を撮り、役所へ提出しました。
「何だかきれいな写真ではないなあ」
とは思っていたのですが、写真を撮りなおす暇もなく、そのまま出してしまったのです。
ようやく出来上がって、新しいパスポートを受け取り、会社へ出勤しました。
そして出張のための書類を作成して、パスポートのコピーを添付しようとデスクに置いたとき、ふと通りかかった仲のいい同僚が、パスポートの中の私の写真に目を止めたのです。
彼女は私の写真をじっとみて
「あれ、この写真なんか変……。分かった! フェイスラインが波打ってる!」
と叫んだのです!
慌てて私もその写真をみてみると、たしかにフェイスラインがまっすぐでなく、微妙に波打っているように見えます。
なんと顔の肉がたるんで、不自然なラインになっているのです!
写真の中の私の顔には髪の毛がかかっていることもあって、実際以上に顔がたるんでいるように見えます。
撮ったときには気が付かなかったのですが、さすがにこの写真はひどすぎる!と、思わず涙目になってしまいました。
実際のフェイスラインもやっぱりたるんでる!
パスポートの写真にショックを受けて、大急ぎで洗面所に走り、鏡に自分の顔を映してじっくりと見つめてみました。
そうして見ると、実際のフェイスラインも、残念ですが間違いなくたるんでいます。
パスポートの写真ほどではないのですが、やっぱり波打っているような気がするし、しかも口角が下がっています。
それだけでなく、口角の位置も左右で高さが違っています。
右の方がより下がっていて、何だかバランスが悪いのです。
顔全体がたるんでいますよーと主張しているような顔なのです。
自分で気が付かないうちに、老化は進んでいたのです。
ガックリしながら席に戻ると、先ほどの同僚とまた別の同僚が、パスポートの写真を眺めながら、私の顔を批評していました。
「こちら側の頬がよりたるんでいる」「目の下のくぼみも気になるよね」
などなど、冷静に分析してくれていたのです。
彼女たちとは仲が良く、性格が悪いというわけでもありません。
いつも親切で、私たちの間にマイナスな感情がある関係性ではないのです。
2人は正直に、かつ冷静に、私の顔の問題点を発見して、それに対してコメントをしていたのです。
それだからこそ、余計に彼女達の言葉は、もうグッサグサと心に突き刺さりました。
もういっそ消えちゃおうかな……なんて思うくらい恥ずかしかったし、彼女たちと同年齢なのに、どうしてこんなにお肌の調子が違うのだろうと、疑問に思ったものです。
たしかに私は毎日の生活が忙しく、ストレスが溜まることも多い生活でした。
でも、彼女たちだって悩みがないわけでもないし、加齢の影響がないわけでもないはずです。
肌の現実の厳しさを突き付けられたような気がしました。
思わず後ろ向きな気持ちになりかけた時、同僚のひとりが
「お手入れちゃんとしなよ。今ならまだ間に合うから」
と言ってくれたのです。もうひとりの同僚も
「そうそう、ちゃんとケアすればもっときれいになるよ。」
と、笑いながらパスポートを手渡してくれました。